研究課題/領域番号 |
20K08557
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
小川 浩正 東北大学, 事業支援機構, 教授 (90361162)
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研究分担者 |
黒澤 一 東北大学, 事業支援機構, 教授 (60333788)
色川 俊也 東北大学, 事業支援機構, 教授 (70375179)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | 肺拡散能 / 呼吸機能 / 肺生理 / 酸素拡散能 / 拡散能 / ガス交換 / 酸素肺拡散能 / 呼吸機能測定機器 |
研究開始時の研究の概要 |
酸素肺拡散能は呼吸機能評価において重要な測定項目であるが、酸素肺拡散能測定が困難であることから、一酸化炭素を代替指標とした拡散能を肺拡散能力として用いてきた。しかし、一酸化炭素による肺拡散能測定の標準的な方法である1回呼吸法では、被検者の呼吸努力や息止めなどの協力が必須であり、協力が望めない場合は測定できないこと、高齢者や呼吸器疾患患者への負担は大きいことなどが、測定上の課題として挙げられてきた。本研究では、安静呼吸で非観血的に測定可能な肺酸素拡散能測定機器の開発するものであり、酸素拡散能を直接、そして安静呼吸下、非観血的に測定できることは、臨床運用において有益性が高いものといえる。
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研究成果の概要 |
本研究では これまで測定が困難であった安静呼吸下で実施可能な肺酸素拡散能測定方法を確立し,肺O2拡散能を安静呼吸で測定する機器の開発を行った。肺酸素拡散能の測定には、多段階酸素濃度負荷による1回吸気時の酸素吸収変化量から算出する方法を構築した。そして、吸気回路にデマンドバルブを組み入れ、吸気ガスを吸気ごとにコントロールし、呼気ガス量、呼気O2、呼気CO2をリアルタイムに測定できる機器を開発した。ベースガスは室内気もしくは30%O2ガスとし、負荷ガスは、40%O2、60%O2、80%O2の3種のガスとし、ベースガス吸入時の呼吸が安定したところで、負荷ガスを1回吸気させる測定形式とした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
酸素O2の肺拡散能は、ガス交換能を評価する指標であるが、測定が困難なため、一酸化炭素COを指標とした肺CO拡散能を代替指標として用いてきた。しかし、CO拡散能はO2拡散能を示していないこと、COはO2運搬に影響をあたえること、現在測定方法として一般的に行われている1回呼吸法は被検者の協力が必要であること、低肺機能では正しく測定できないこと、など問題が指摘されていた。本研究機器の開発により、被検者の協力を必要とせずに、O2拡散能を実臨床で評価することが可能となり、COを使用しないことから、呼吸器状態の悪い患者にも測定が可能となり、急性期の病態評価・治療にも役立つものと考えている。
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