研究課題/領域番号 |
20K08558
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
藤野 直也 東北大学, 大学病院, 助教 (10633670)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 慢性閉塞性肺疾患 / 肺胞上皮細胞 / 組織幹細胞 / COPD / 肺胞II型上皮細胞 / 幹細胞 / 肺胞上皮II型細胞 / ストレス応答機構 / 細胞間相互作用 / クロスプレゼンテーション |
研究開始時の研究の概要 |
独自に開発したヒト肺構築細胞分離法を用いて、COPD肺より肺胞上皮幹細胞である肺胞II型上皮細胞を分離し、ストレス環境下における増殖能・分化能を解析する。 II型細胞のniche細胞として知られる肺線維芽細胞、血管内皮細胞の疾患肺における幹細胞支持機能を解析する。 II型細胞のMHC class I依存性cross-presentationによる細胞傷害性T細胞活性化を解析する。
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研究成果の概要 |
慢性閉塞性肺疾患 (Chronic Obstructive Pulmonary Disease, COPD) は、タバコ煙を主とする有害物質を長期に吸入曝露することなどにより、気道および肺胞構築が破壊され進行性の気流制限を呈する難治性呼吸器疾患である。本研究では、肺胞上皮細胞の幹細胞として知られる肺胞上皮II型細胞(II型細胞)を分離し、3次元培養系の確立を目指した。線維芽細胞との共培養系を行い、Rho kinase 阻害薬の使用で、II型細胞のスフェア形成能が向上した。健常肺組織、COPD肺組織を用いた免疫組織化学的検討を行い、COPD肺組織では、幹細胞性II型細胞の割合が減少していた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の独自性は、新規開発したヒト肺組織細胞分離法を用い、これまで明らかにされていなかったヒト疾患肺組織におけるII型細胞の幹細胞性維持機構を分子レベルで解明できることが期待される点にある。さらに、II型細胞と線維芽細胞との共培養や、遺伝子発現解析を通して、COPD病態における多様な肺細胞ネットワークの一部が解明され、これまでの研究とは次元の違う精度の機能解析が期待される。
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