研究課題/領域番号 |
20K08567
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
永野 達也 神戸大学, 医学研究科, 講師 (80624684)
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研究分担者 |
西村 善博 神戸大学, 医学部附属病院, 名誉教授 (20291453)
小林 和幸 神戸大学, 医学部附属病院, 特命教授 (50403275)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 肺がん / PLCε / ras / Rasシグナル / 非小細胞肺がん / 気管支喘息 / ホスホリパーゼCε |
研究開始時の研究の概要 |
PLCεの重症喘息、NSCLCにおける役割をPLCεおよびK-rasの遺伝子改変マウス、ヒト検体を用いて明らかにしていく。具体的には、①重症喘息マウスモデルの作成と表現型の解析、②PLCε遺伝子改変K-ras発がんモデルの作成、③PLCεのがん細胞非自律的な機能の解析、④PLCεのがん細胞自律的機能の解析、⑤NSCLC患者の手術検体の解析を行う。
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研究成果の概要 |
rasがん遺伝子産物Rasの標的蛋白質の一つであるホスホリパーゼCε (PLCε)は当研究科が発見し、セカンドメッセンジャーの産生を通じてシグナル伝達に関与し、またNF-κBを介する炎症や発がんに関与することを報告してきた。PLCεは炎症性疾患や炎症を介するがんの有望な分子標的として注目されてきている。 本研究では、PLCε遺伝子改変K-ras(LSL-K-rasG12V/PLCεΔx/Δx)マウスモデルを作成した。また、ルイス肺がん由来細胞株(LLC)による皮下移植マウスモデルを作成し、PLCεのKOにより腫瘍増殖が抑制され、生存率が良い傾向があることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
rasがん遺伝子産物Rasの標的蛋白質の一つであるPLCεは炎症や発がんに関与することを報告してきた。本研究は、PLCεを介した呼吸器疾患の新たな発病機序を、K-ras遺伝子変異陽性非小細胞肺がん(NSCLC)の疾患モデルを用いて明らかにし、呼吸器疾患の新たな治療戦略を構築することを目的としている。ras誘導性のがんはヒトの悪性腫瘍の約20%と極めて高頻度に認められている。本研究成果はNSCLCの新規治療法の開発に寄与するだけでなく、K-ras遺伝子変異が関与する複数のがん種に応用展開され、生命予後を改善しうるものとして期待される。
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