研究課題/領域番号 |
20K08599
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
阿部 雅紀 日本大学, 医学部, 教授 (70459890)
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研究分担者 |
松本 宜明 日本大学, 薬学部, 教授 (10199896)
福田 昇 日本大学, 総合科学研究所, 教授 (40267050)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 糖尿病性腎症 / PIポリアミド / 転写因子 / USF1 / 糖尿病 / 腎臓病 / ポリアミド / 創薬 |
研究開始時の研究の概要 |
糖尿病において転写因子USF1が特異的に増加し、TGF-β1とオステオポンチン遺伝子の転写を増加させる。今回、糖尿病症の新規治療薬としてUSF1のTGF-β1プロモーターへの結合を阻害するDNA認識ペプチド化合物ピロール・イミダゾー(PI)ポリアミドの開発を最終目標にする。糖尿病性腎症でのメサンジウム増殖性糸球体硬化において、転写因子USFの腎メサンジウム細胞の合成型への形質転換の関与をUSF1結合阻害PIポリア ミドを用いて証明し、ヒトUSF1結合阻害PIポリアミドを分子設計合成し、特許化する。このPIポリアミドを脂溶製剤化および経口化し、安全性を非GLP試験で確認し創薬開発する。
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研究成果の概要 |
糖尿病性腎症(DKD)の治療薬としてTGF-β1遺伝子プロモーターへの転写因子USF1の結合阻害PIポリアミドを数種類、設計合成し、効果を検証した。ヒトメサンギウム細胞で高糖刺激はTGF-β1発現、osteopontin発現、細胞増殖を刺激した。これらはUSF1阻害PIポリアミドにより抑制され、リード化合物を決定した。ヒト尿細管細胞の高糖刺激によりTGF-β1、αSMAが有意に上昇した。PIポリアミドによりαSMA発現は抑制され、EMTの細胞形態の変化が抑制された。以上よりUSF1阻害 PIポリアミドはTGF-β1及びEMT現象の抑制から糖尿病性腎症の新規治療薬になり得ると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
糖尿病性腎症(DKD)は末期腎不全の主たる原因であるが未だに根治薬が無い。PIポリアミドは転写因子の遺伝子結合を抑制する中分子ペプチド医薬である。今回、DKDの進展に関わる転写因子USF1のTGF-β1遺伝子結合を抑制するPIポリアミドを設計合成し、創薬開発した。USF1 PIポリアミドが高糖条件でのメサンギウム(HMC)細胞のTGF-β1発現、増殖抑制を抑制し、近位尿細管細胞のEMT現象を抑制し、USF1 PIポリアミドがDKDでの腎線維化、進展を抑制した事は、DKDの新規治療薬として医療社会的意義は大きい。
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