研究課題/領域番号 |
20K08600
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 藤田医科大学 |
研究代表者 |
林 宏樹 藤田医科大学, 医学部, 准教授 (10378086)
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研究分担者 |
湯澤 由紀夫 藤田医科大学, 医学部, 教授 (00191479)
尾形 宗士郎 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 室長 (00805012)
坪井 直毅 藤田医科大学, 医学部, 教授 (50566958)
稲熊 大城 藤田医科大学, 医学部, 教授 (60791069)
冨田 章裕 藤田医科大学, 医学部, 教授 (80378215)
高橋 和男 藤田医科大学, 医学部, 教授 (90631391)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | MGRS / M蛋白血症 / Clone Directed Therapy / 臨床疫学 / M蛋白関連腎症 |
研究開始時の研究の概要 |
M蛋白関連腎症のうち, 血液悪性腫瘍の診断および介入基準を満たさない血液疾患群をmonoclonal gammopathy of renal significance(MGRS)と総称することが提唱され, MGRS関連腎症の病理学的知見は蓄積したが, 稀少性から臨床疫学データは皆無である. 本研究ではMGRS関連腎症の臨床・病理像を横断的かつ縦断的に検証し, MGRSとしてカテゴライズすることの臨床的意義, および血液悪性腫瘍に準じM蛋白に早期より積極的介入することの重要性を発信する.
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研究成果の概要 |
M蛋白関連腎症を伴うが血液悪性腫瘍の診断・治療介入基準を満たさない疾患群をMGRSと称するが, 稀少性から臨床疫学データは皆無である. 我々は生検診断に基づくM蛋白関連腎症コホートを構築し, 悪性B細胞/形質細胞腫瘍群(BCM/PCM)を対照にMGRSを, 横断的かつ縦断的に検証した. その結果, BCM/PCMは「量」を背景に急性の腎症候で円柱腎症の組織像が, MGRSは「質」を背景に慢性の腎症候で多様な糸球体沈着症の組織像が典型的であった. BCM/PCMに比し, MGRSはClone Directed Therapyの実施割合が低く, そのためか, 腎ならびに生命予後は良好ではない.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
単クローン性の免疫グロブリン(M蛋白)が関与するM蛋白関連腎症のうち, 血液悪性腫瘍の診断および治療介入基準を満たさない血液疾患群をMGRSと総称することが提唱されて久しいが, その稀少性から臨床疫学データは皆無である. 我々はこれまでに報告の無いMGRSならびにMGRS関連腎症の臨床疫学データを, 自施設のコホートと我が国の腎生検レジストリーから, 世界に先駆け明らかにした. 本研究は, これまでは疾患概念にとどまったMGRSを, 「各科の密な連携により, 早期診断・早期介入することが重要な予後不良な疾患群である」と, 認識をあらためるよう啓発する責務を負う研究であると位置づけている.
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