研究課題/領域番号 |
20K08616
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 杏林大学 |
研究代表者 |
長瀬 美樹 杏林大学, 医学部, 教授 (60302733)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | メカノバイオロジー / Piezo2 / メサンギウム細胞 / 傍糸球体レニン産生細胞 / 血管外膜線維芽細胞 / 急性腎障害 / 慢性腎臓病 / 高血圧性腎障害 / 線維芽細胞 / 非ステロイド型選択的MRブロッカー / 傍糸球体細胞 / レニン / メカノセンサー |
研究開始時の研究の概要 |
腎臓の細胞は、血流や尿流に起因するメカノ刺激にさらされているが、その感知応答機構は不明な点が多い。本研究では、メカノセンサー分子、特にTRPV2とPiezo2に着目し、急性腎障害や慢性腎臓病の病態解明と新規診断法・治療薬開発を目指す。 本目的を達成するために、①TRPV2の尿細管障害における役割、②Piezo2の糸球体・腎病変における役割、③腎求心性感覚神経に発現するメカノセンサーの同定と難治性高血圧における役割、④腎障害の三次元イメージング、の4目標を設定し、当該分子の局在や上流・下流因子を決定し、疾患モデル動物や阻害薬、遺伝子改変マウスを用いた解析を実施する。
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研究成果の概要 |
腎臓の細胞は血流や血圧、尿流に起因する様々なメカノ刺激にさらされているが、その感知応答機構は不明な点が多い。今回、メカノセンサー分子Piezo2に着目し、正常腎においては糸球体メサンギウム細胞と傍糸球体細胞(レニン産生細胞)に限局して発現すること、発生過程ではFoxd1陽性の後腎間葉前駆細胞とそのリニエッジ細胞群に発現すること、脱水症や糸球体高血圧を伴う高血圧性腎障害モデルで細胞特異的に増減すること、降圧薬治療で腎障害の抑制とともに低減することを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
糖尿病・高血圧などを発症基盤とする慢性腎臓病(CKD)や、救急医療や集中治療室患者で頻度の高い急性腎障害(AKI)は、患者の生命予後やQOLに大きく影響する疾患であるが、未だ有効な治療法がない。現在Piezo2阻害の影響を解析しているが、メカノ感受応答システムの入り口にあたるメカノセンサーPiezo2は、腎臓病治療法の新たな標的として有望と考えられる。CKDやAKIに対し、病態に基づく特効薬が開発されれば、透析を必要としない健康な長寿社会が期待される。
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