研究課題/領域番号 |
20K08618
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
駒場 大峰 東海大学, 医学部, 准教授 (60437481)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 急性腎障害 / 骨ミネラル代謝異常 |
研究開始時の研究の概要 |
腎臓は骨ミネラル代謝の維持において中心的な役割を担っており,このため慢性腎臓病ではさまざまな骨ミネラル代謝異常が出現する。しかし,急性腎障害が骨ミネラル代謝に及ぼす影響は十分に検討されていない。急性腎障害は従来,可逆性の病態として理解されてきたが,実際は腎予後・生命予後ともに不良であり,急性期を乗り越えても多くの症例で腎機能障害が残存する。このような背景から,急性腎障害の予防・管理のみならず,その合併症の病態を解明することは非常に重要な課題である。本研究では,ラット腎虚血再灌流障害モデルを用いて,急性腎障害に伴う骨ミネラル代謝異常という疾患概念を確立し,さらにその病態を解明することを目指す。
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研究成果の概要 |
急性腎障害(AKI)はミネラル代謝に影響を及ぼすことが知られているが,その詳細は未だ明らかではない。われわれはラット腎虚血再灌流障害モデルを用いて,急性腎障害後にミネラル代謝の変化とともに類骨形成が一過性に著しく促進されること,さらにこの変化がAKI後のPTH上昇によって説明できることを見出した。また, AKI後の骨ミネラル代謝の変化はリン負荷によって顕著となり,尿細管腔内の石灰化を助長することにより腎障害の回復遅延につながることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回の検討結果より,急性腎障害(AKI)がミネラル代謝の変化のみならず,骨病変や腎障害の回復過程に大きな影響を及ぼすことが明らかとなった。実臨床ではAKI発症後に腎機能が改善せずそのまま腎不全に至る場合が多く,合併症により死亡することも稀ではない。本研究成果は,骨ミネラル代謝への介入がAKI発症後の予後改善につながる可能性を示すものであり,新たな治療薬の開発につながると期待される。
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