研究課題/領域番号 |
20K08621
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 藤田医科大学 |
研究代表者 |
深澤 元晶 藤田医科大学, 医学部, 講師 (70387728)
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研究分担者 |
長尾 静子 藤田医科大学, 病態モデル先端医学研究センター, 教授 (20183527)
山田 雅之 藤田医科大学, 保健学研究科, 教授 (40383773)
高橋 和男 藤田医科大学, 医学部, 教授 (90631391)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 脳脊髄液 / 脈絡叢の透過性 / 糖尿病性腎症 / 尿毒素 / 脈絡叢 / 血液脈絡叢関門 / 透過性 / アストログリア / 側脳室 / 脳機能 / 一次代謝物 / 認知機能障害 / トリプトファン代謝 / 慢性腎臓病 / 脳-腎連関 |
研究開始時の研究の概要 |
糖尿病に伴う腎不全患者において広く見られる脳機能障害は、患者の治療管理上で重大な問題となるが、その治療は十分でない。糖尿病の患者では、トリプトファンの代謝が変化し、代謝物の一つであるキヌレニンが増加する。キヌレニンの代謝物は脳内で炎症に伴い増加し、統合失調症や認知症などに関与する。本研究は、糖尿病性腎症における認知機能障害の原因がキヌレニン代謝異常であることを検討するため、病態における腎機能、認知機能、トリプトファン代謝を経時的に測定し、これらの因果関係を明らかにする。また、糖尿病性腎症とその他の慢性腎臓病と比較し、病因ごとの認知機能障害の特異性を明らかにし、病態ごとに適切な治療法を探る。
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研究成果の概要 |
糖尿病に伴う腎不全患者で広く見られる脳機能障害の原因として、脳内の炎症さらには統合失調症や認知症などに関与するキヌレニン代謝系との因果関係を検討した。糖尿病モデルラット(DM)と糖尿病性腎症モデルラット(DN)を比較すると、DN群の脳内でキヌレニン代謝物の増加は見られなかった。一方、DN群では脳脊髄液の組成がDM群と大きく異なり、さらに脳脊髄液の産生部位である脈絡叢の透過性が低下していた。また、DN群ではDM群に比較してうつ様行動や不安様行動の増加傾向が見られた。これらから、DN群では脈絡叢の血液脳脊髄液関門の透過性が低下した結果、脳内微小環境が変化し、行動が変容することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
糖尿病に伴う腎不全患者で広く見られる脳機能障害は、血中の尿毒素が脳内に移行して脳機能を阻害することで進行すると考えられてきた。血液中の尿毒素が脳組織中へ移行する経路の一つとして、脳脊髄液を介する経路がある。本研究では、糖尿病性腎症において脳脊髄液を産生する脈絡叢の透過性が低下し、脳脊髄液の組成が変化した結果、脳組織の環境が変化して脳機能に影響する可能性が示唆された。今後、脈絡叢の透過性が変化する腎臓由来物質の動態を解析することにより、糖尿病性腎症に付随する脳機能障害の病態形成過程の解明が進展すると考えられる。本研究は、この脳機能障害の治療の標的として脈絡叢の透過性に焦点を当てる基盤となる。
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