研究課題/領域番号 |
20K08628
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
|
研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
山本 卓 新潟大学, 医歯学総合病院, 准教授 (70444156)
|
研究分担者 |
成田 一衛 新潟大学, 医歯学系, 教授 (20272817)
後藤 祐児 大阪大学, 大学院工学研究科, 特任研究員 (40153770)
田中 崇裕 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (70455400)
北村 信隆 新潟大学, 医歯学総合病院, 特任教授 (90224972)
山口 圭一 大阪大学, 大学院工学研究科, 特任准教授(常勤) (90432187)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
|
キーワード | ポリリン酸 / 慢性腎臓病 / 血液透析 / マクロファージ / 血小板 / インドキシル硫酸 / 感染症 / 敗血症 |
研究開始時の研究の概要 |
腎臓病患者では感染症死が多く重要な未解決課題であるが、これまで詳細なメカニズムは不明であり根本的な対応策は提案されていない。腎臓病で高頻度に合併する高リン(単リン酸)血症は感染症と関連することが臨床的に知られているが、その機序は不明である。 本研究では、無機リンが直線状に多数結合したポリリン酸 (polyP)に着目し、腎臓病における感染症にポリリン酸がいかに関与するかを明らかにし、それに対する予防法/治療法を考案する。
|
研究成果の概要 |
腎臓病患者のリン代謝異常の一つの可能性としてポリリン酸の役割、作用について検討した。マクロファージにポリリン酸とLPSを反応させたところ、炎症性サイトカインの発現はポリリン酸の量、鎖長に依存して増強された。そのメカニズムとしてLPSとtoll-like receptorの反応をポリリン酸がより強固にすること、ポリリン酸がLPSのミセルサイズを小さくすることが要因と考えた。インドキシル硫酸をマクロファージに長期間反応させる系を確立した。さらにポリリン酸やLPSを反応させた。透析患者血小板ポリリン酸は腎機能正常血小板と比較して低値を示し、血小板NADH値と相関した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
腎臓病患者で特徴的なリン代謝異常に関して、ポリリン酸に着目して、細胞への作用、血小板内ポリリン酸量の測定など多面的に調査した。現在の臨床では腎臓病に伴う高リン血症が生命予後、血管石灰化に関連すること、そしてその治療として高リン血症治療薬や透析療法の工夫で対応しているが、リンの生体内の動態については不明な点が多い。本研究からリンの新しい形態としてのポリリン酸の感染症に対する作用と血小板のエネルギーと関連する可能性が示された。
|