研究課題/領域番号 |
20K08630
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
高橋 直生 福井大学, 学術研究院医学系部門(附属病院部), 助教 (30377460)
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研究分担者 |
内木 宏延 福井大学, 学術研究院医学系部門, 教授 (10227704)
岩野 正之 福井大学, 学術研究院医学系部門, 教授 (20275324)
木村 秀樹 福井大学, 学術研究院医学系部門(附属病院部), 准教授 (20283187)
高村 佳緒里 新潟大学, 医歯学系, 助教 (20811863)
糟野 健司 福井大学, 学術研究院医学系部門, 准教授 (60455243)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 尿細管間質性腎炎 / 尿細管性アシドーシス / PBC / Fanconi症候群 / 抗ミトコンドリア抗体 / 腎性糖尿 / IgM / 形質細胞 / ファンコニー症候群 / 原発性胆汁性胆管炎 / 剖検 / 生検 |
研究開始時の研究の概要 |
2017年世界に先駆けIgM陽性形質細胞(IgMPC)を伴った尿細管間質性腎炎(IgMPC-TIN)の発見を報告した。蛍光抗体法が非特異像を呈することから、これまで見逃されてきた。今回、われわれは、全国の共同研究施設からさらに多くのIgMPC-TIN疑い症例を収集し、1)感度・特異度に優れた診断基準を作成し、2)動物モデルやin vitroの検討から病態解明に迫り、最終的にはIgMPC-TINの生検組織とPBCの剖検組織を比較し、3)IgMPCが全身の様々な臓器に浸潤し臓器障害を来す、共通のメカニズムをもった新たな「全身疾患」IgMPC関連病の疾患概念の確立を目指している。
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研究成果の概要 |
われわれは、2017年末世界に先駆けてIgM陽性形質細胞を伴った尿細管間質性腎炎 (IgMPC-TIN) の発見を報告した。 今回、JASN報告時の13例に加え、全国の共同研究施設から計46例を集積した。臨床情報を収集し、IgMとCD138による2重染色を実施した。臨床パラメーターと組織所見をもとに決定木にパーティション分析を行い、分類・診断要件を序列化した。確定診断された症例の末梢血単核球のRNAによるアレイ解析を行い、有意な変動遺伝子によるKEGG pathway解析を行った。新潟大学と共同で、PBC剖検例の全身臓器のホルマリン固定パラフィン未染標本を作成し、免疫染色に取りかかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本検討により、2017年に新たに発見されたIgMPC-TINの分類・診断のための要件がより明確になった。本疾患はこれまで見逃されてきた疾患のため、このような分類・診断基準の確立は、より多くの未診断患者の診断を可能にし、さらに治療への道を開くことに繋がる。IgMPC-TINは、疾患頻度から稀少疾患の部類に入るが、今後のさらなる病態解明により、糖質コルチコイド以外の新たな副作用の少ない治療法の提案が可能になる。
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