研究課題/領域番号 |
20K08635
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
四方 賢一 岡山大学, 大学病院, 教授 (00243452)
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研究分担者 |
宮本 聡 岡山大学, 大学病院, 助教 (60779429)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 糖尿病性腎症 / インフラマソーム |
研究開始時の研究の概要 |
我々はこれまでの一連の研究によって、糖尿病性腎症の成因に炎症(microinflammation)が関与していることを明らかにした。最近我々は、microinflammationのメカニズムにインフラマソームが関与することを明らかにするとともに、インフラマソームの活性化を惹起する内因性リガンド(DAMPs)の一つがATPであることを強く示唆する所見を得た。本研究は、インフラマソームを制御することによる糖尿病性腎症の新規治療薬の開発を目指す基礎的研究である。
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研究成果の概要 |
糖尿病性腎症の発症・進展には、炎症が深く関わっている。インフラマソームはATP等の刺激により活性化されるが、ATPの受容体であるP2受容体はsuraminによって阻害される。本研究では、肥満糖尿病モデルのKK-Ayマウスを用いて、suraminによる腎症の進展抑制効果を検討した。その結果、suraminはKK-Ayマウスの腎障害の発症と進展を抑制した。さらに、メサンギウム細胞に対するATPの作用機序をDNAマイクロアレイによって解析し、ATPによって誘導される遺伝子群を明らかにした。以上の結果から、腎症の発症にインフラマソームが関与していることが強く示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々は、これまで糖尿病性腎症の成因に炎症が関与することを報告してきた。腎症の成因における炎症の関与については、最近になって多くの報告が見られるようになった。本研究は、糖尿病性腎症の成因におけるインフラマソームの役割を明らかにするとともに、インフラマソームを制御することによって腎症の進展を抑制できることを示した。さらに、ATPによってメサンギウム細胞には縷言が誘導される遺伝子群を明らかにした。本研究は、世界的に先駆的な研究であり、今後の腎症の治療薬の開発につながるものである。
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