研究課題/領域番号 |
20K08649
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
野村 尚史 京都大学, 医学研究科, 特定准教授 (60346054)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | pachydermoperiostosis / prostaglandin / SLCO2A1 / iPSC / 肥厚性皮膚骨膜症 / プロスタグランディン / iPS細胞 / PGDH / 遺伝子異常 / 人工多能性幹細胞 / プロスタグランジン / リードスルー誘導薬 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究ではSLCO2A1型肥厚性皮膚骨膜症(pachydermoperiostosis, PDP)の新規治療法を探索する。SLCO2A1はプロスタグランジン(PG)E2の輸送タンパクをコードする遺伝子で、PDPの原因遺伝子とされる。PDP患者由来人工多能性幹細胞(PDP-iPSC)を作出し、各種SLCO2A1突然変異体のPGE2輸送機能を改善する化合物を探索し、創薬基礎研究を展開する。
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研究成果の概要 |
肥厚性皮膚骨膜症(PDP)はばち指、骨膜性骨膜肥厚、皮膚肥厚を特徴とする遺伝性疾患である。原因はPGDHやSLOCO2Aの欠損によるPGE2過剰症状とされる。COX阻害薬が症状を和らげる。しかしSLCO2A1欠損型では合併する消化器症状のためCOX阻害薬が使用できないことも多い。この研究では、SLCO2A1型PDPに着目し、COX阻害薬以外の治療薬の同定を目指した。この目的にSLCO2A1欠損細胞が有用である。本研究では、少なくとも1系統の完全型PDP患者由来iPS細胞を樹立した。これにより、SLCO2A1の機能やその欠損の影響を試験管内で解析可能となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肥厚性皮膚骨膜症(PDP)は、ばち指、骨膜肥厚、皮膚肥厚、骨髄線維症等の多彩な症状を呈する。これらの症状はPDPに限らず肺疾患や、特に原因のない患者でも見られることがある。本研究成果は、これらの特発性疾患の原因解明につながる可能性があり、学術的意義が大きい。また本研究は、高熱、全身倦怠感、皮膚肥厚による機能的整容的障害、骨膜肥厚による関節痛や運動制限、熱中症等々、PDP患者の生活上の制限を改善することにつながることから、社会的経済的意義も大きいと考える。
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