研究課題/領域番号 |
20K08665
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
松崎 康司 弘前大学, 医学部附属病院, 講師 (50322946)
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研究分担者 |
澤村 大輔 弘前大学, 医学研究科, 教授 (60196334)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | type VII collagen / keratinocyte / 表皮水疱症 / VII型コラーゲン / 表皮細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
栄養障害型表皮水疱症は、COL7A1遺伝子変異のため水疱が生じる先天性皮膚疾患である。 VII型コラーゲン(COLVII) を欠損させたマウスは生下時より水疱が生じ短命である。 COLVIIは主に表皮細胞と線維芽細胞から産生されるが、表皮細胞でのみCOLVII発現を欠損させると、水疱形成は見られず生後20週から顕著な脱毛が出現する。マウスの発毛維持には、表皮細胞由来COLVIIが必須なのか線維芽細胞からのCOLVIIだけでは量的に不十分なのかを解明する。
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研究成果の概要 |
表皮細胞でのみNC2領域をKOしたNC2-cKOマウスは、生後20週あたりから脱毛、白毛化が出現し、生後30週あたりでは全脱毛状態になることを確認した。NC2-cKOマウス背部皮膚では、正常な毛包は見られなかった。また、脂腺はコントロールと比較し数が減少していた。真皮はやや肥厚しているが、皮下脂肪組織はほぼ消失していた。まず、C57BL/6マウスより脂肪組織を採取、間葉系幹細胞を培養、増殖に成功した。NC2-cKOマウス脱毛部背部皮膚を免疫不全マウスに移植、皮膚生着後、間葉系幹細胞を植皮片周囲に週1回皮下注射した。経時的に臨床症状を確認したが、明らかな脱毛抑制効果は認められなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
COLVIIが互いに結合し最終的に三重らせん構造を呈するためには、NC2領域での結合が重要である。COLVIIが関わる脱毛を解析することは毛髪老化現象による壮年性脱毛、頭髪の白毛化の発生機序解明につながると考える。本研究は、COLVII欠損の表皮水疱症患者へ新規COLVIIを提供する基盤となる研究課題であり、また脱毛・白毛化の改善という一般社会にも研究成果が波及することが期待できる創造性をもった研究である。
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