研究課題/領域番号 |
20K08676
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
中村 元樹 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (70645051)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | メルケル細胞癌 / バイオマーカー / 免疫チェックポイント阻害薬 / グルコース-6-リン酸脱水素酵素 / グルコース6リン酸デヒドロゲナーゼ |
研究開始時の研究の概要 |
我々は、当院および関連施設と、後述する10か所の協力医療機関より集められた、メルケル細胞癌のホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)標本、合計71症例・90サンプルを用いて、各種免疫学的染色を行い、腫瘍に浸潤する免疫担当細胞の組成を調べるとともに、PD-L1を含む免疫学的因子と予後との相関を調査する。さらにホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)標本からRNA、DNAを抽出し、次世代シーケンサーを用いた解析により、腫瘍及び浸潤免疫細胞の発現する因子を詳細に解析し、メルケル細胞癌における腫瘍免疫のメカニズムの解明を目指す。
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研究成果の概要 |
我々はMCC患者71名、90検体を収集した。mRNA発現を次世代シーケンサーで解析した結果、グルコース-6-リン酸デヒドロゲナーゼ(G6PD)がPD-L1発現と転移に相関することが明らかになった。生存解析により、G6PD高発現の患者の予後が悪いことが明らかになった。血清G6PD活性値はステージが進むにつれて高くなり、治療後には低下していた。G6PDは、MCC患者を高リスク群と低リスク群に層別化するための有望なマーカーとなると考えられた。 これらの結果は、J Immunother Cancerとして報告された。2020 Dec;8(2):e001679 として発表しました。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
進行期メルケル細胞癌の治療には免疫チェックポイント阻害薬が使用されることが多いが、約半数の患者が治療抵抗性であり、適切な治療選択、効果予測のためにバイオマーカーの発見が急務であった。今回発見した抗腫瘍免疫の活性に基づくバイオマーカーである、グルコース-6-リン酸脱水素酵素により、免疫チェックポイント阻害薬の効果の予測、モニタリングが可能となり、より適切な治療選択が可能になると考える。
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