研究課題/領域番号 |
20K08687
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
小川 陽一 山梨大学, 大学院総合研究部, 講師 (20377542)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | HIV / resident memory T細胞 / 皮膚 / 膣 / 潜伏感染 / 皮膚免疫 / Resident memory T細胞 / HIV-1 / 表皮 |
研究開始時の研究の概要 |
1) ヒト表皮・粘膜上皮に存在するCD4陽性resident memory T細胞 (TRM)におけるHIV-1感染性を検討する. 2) TRMは組織から遊走・再循環しないため, 宿主におけるHIV-1感染を成立させるのはこれまで通りHIV-1感染Langerhans cells (LC)と考えるが, このLCにおけるHIV-1感染への影響を検討することで, ヒト表皮・粘膜上皮CD4陽性TRMがHIV-1感染において感染を増悪するのか, 減弱するのかを明らかにし, 今後のHIV-1予防戦略に結果を還元する.
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研究成果の概要 |
ヒト皮膚表皮および膣上皮には末梢組織に長期定住するresident memory T (TRM)細胞が存在する。CD4+T細胞はHIVの感染標的となるため、CD4+TRMのHIV感染性を検討した。CD103+分画およびCD103-分画共に同程度にHIVに感染した。しかし、CD103+CD4+TRMは感染後アポトーシスに陥るのに対して、CD103-CD4+TRMは生存し続けた。これはHIVはCD103-CD4+TRMに感染後、潜伏感染状態となるためであることが明らかとなった。また、このメカニズムにOX40シグナルが関与する可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
膣に暴露されたHIVは膣上皮に存在する抗原提示細胞であるランゲルハンス細胞 (LC)に感染し, HIV感染LCが所属リンパ節に遊走しCD4+T細胞にHIVを受け渡すと考えられてきた. しかし、膣上皮にCD4+TRMが存在することが明らかとなり, HIVの初期感染標的となる可能性が考えられた. CD103-分画のCD4+TRMはHIV感染後, HIV潜伏感染細胞となることが明らかとなった. このことはHIV感染予防には, LCおよびCD4+TRMでのHIVの感染を阻害することが重要であることを示唆する.
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