研究課題/領域番号 |
20K08722
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54010:血液および腫瘍内科学関連
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研究機関 | 横浜市立大学 (2021-2022) 国立研究開発法人国立がん研究センター (2020) |
研究代表者 |
奥田 博史 横浜市立大学, 医学部, 助教 (10629215)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 白血病 / MLL-AF4 / 発現制御 / RNA結合タンパク質 |
研究開始時の研究の概要 |
MLL-AF4は難治性の白血病を引き起こすがん遺伝子であるが、MLL-AF4を様々な細胞に導入しても機能しないため細胞ががん化しない。しかしMLL-AF4を持つ白血病細胞ではMLL-AF4はがん遺伝子として機能している。その理由として通常の様々な細胞はMLL-AF4を不活性化する機構を持っているが、その機構を失っている一部の血液細胞が白血病細胞になると考えられる。そこで我々はMLL-AF4が様々な細胞内で不活性化しているメカニズムを明らかにする。MLL-AF4の不活性化メカニズムが明らかになると、このメカニズムを利用した抗癌剤の開発が可能となると考えられる。
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研究成果の概要 |
がん遺伝子MLL-AF4はt(4;11)転座によって生じ、乳児急性リンパ性白血病の約80%の症例で認められる。本転座を持つ白血病は予後が非常に不良であり新規治療法の開発が強く望まれている。本研究によってMLL-AF4はRNA結合因子によって機能が制御されていることが明らかとなった。本研究成果からRNA結合因子による細胞系列選択的なMLL-AF4の発現抑制機構という概念、MLL-AF4陽性白血病細胞においてRNA結合因子をターゲットした新規抗がん剤を作出する分子基盤、さらにはMLL-AF4陽性白血病に対する薬剤を評価できるマウスモデルを構築できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によってがん遺伝子MLL-AF4はRNA結合因子によって機能が制御されていることが明らかとなった。本研究成果の学術的意義は、RNA結合因子による細胞系列選択的ながん遺伝子発現抑制メカニズムを明らかにしたことである。本研究成果の社会的意義は、MLL-AF4陽性白血病細胞においてRNA結合因子をターゲットした新規抗がん剤を作出するための分子基盤を構築できただけでなく、MLL-AF4陽性白血病に対する薬剤を評価できるマウスモデルを作製できたことである。今後これらの研究成果を基に、MLL-AF4陽性白血病に対する新規抗がん剤開発に繋がることを期待する。
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