研究課題/領域番号 |
20K08741
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54010:血液および腫瘍内科学関連
|
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
山本 淳一 東京工業大学, 生命理工学院, 助教 (40748472)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 多発性骨髄腫 / IMiDs / デキサメタゾン / CRBN / がん |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、臨床的に優れた抗骨髄腫作用を示すデキサメタゾンとIMiDs、特にポマリドミドとの併用療法の作用機序を明らかにすることを目的とする。 すでに予備実験によって見出した、デキサメタゾンとポマリドミドそれぞれの単剤処理に耐性であるが、併用に対しては感受性である多発性骨髄腫細胞株を用いて、IMiDsの直接の標的であるCRBNの薬剤依存的な相互作用因子の網羅的な探索を起点として、その詳細な作用機序の解明を目指す。
|
研究成果の概要 |
多発性骨髄腫株において、デキサメタゾン処理に応答しポマリドミド依存的にCRBNに結合するタンパク質群の網羅的な探索を行い、条件を満たすタンパク質を3つ同定した。そのうちの一つは、転写レベルでは2剤の影響を受けず、かつ多発性骨髄腫株の生存や増殖に重要で、デキサメタゾンとポマリドミド併用に特異的に発現が低下することが確認され、デキサメタゾンとポマリドミドの併用療法の薬効を媒介する基質であることが示唆された。また、トランスクリプトーム解析により、デキサメタゾンとポマリドミドの併用により発現変動に相互作用を示す標的遺伝子やパスウェイを同定した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
デキサメタゾンと免疫調節薬の併用は、多発性骨髄腫の標準治療の一角を占めているが、その詳細な相乗効果の分子メカニズムは不明である。本研究で同定された、デキサメタゾン処理条件下で特異的に分解が誘導された標的タンパク質は、その薬効を媒介する有力な候補である。標的タンパク質の同定と作用機序の分子レベルの解明は、より効果的な治療薬の開発や適切な治療法の確立に寄与する。
|