研究課題/領域番号 |
20K08792
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
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研究機関 | 北里大学 (2021-2022) 北海道大学 (2020) |
研究代表者 |
奥 健志 北里大学, 医学部, 准教授 (70544295)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 自閉症モデルマウス / 抗C1q抗体 / C1q / 不育症 / 自閉症スペクトラム / 補体 / 補体異常 |
研究開始時の研究の概要 |
補体C1qに対する自己抗体を有する母体では流産を惹起しやすいことがヒト、マウスのデータから示されている。同マウスモデルにおいて出生仔が自閉症様症状を来すことを観察したが、ヒトでも補体異常を来す自己免疫性疾患で自閉症児の発症が多いことが報告されている。 今回の研究ではその現象を多数例で確認し、病理像や血液データの解析からC1qをはじめとした補体タンパクが胎仔神経組織の正常発生・発達に与える影響を考察する。さらに、ヒトでの臨床データを得ることによって、自閉症発症における一因として補体系の異常が関与している可能性について考察する。
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研究成果の概要 |
抗補体抗体を用いた新規の自閉症スペクトラム(ASD)モデルマウスを作成した。妊娠したBalb/Cマウスにモノクローナル抗C1q抗体(JL-1)を投与し、産まれた仔マウス(ASDモデルマウス)で各種行動解析(高架式十字迷路、3-chamber test、nose-to-nose sniffing test)のいずれもが雌雄ともにコントロールマウス(コントロールIgG投与、PBS投与)に比べ有意にASDに特徴的な所見を認めた。現在、病理所見を解析中である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
少子化が進行する我が国では不育症と共に児の発達障害は重要な問題である。自閉症スペクトラム(ASD)は対人関係の障害や環境への適応障害を特徴とする発達障害で我が国の調整有病率は3%を超えるとの報告もある。不育症、ASDの一部に抗C1q抗体が原因な一群があると判明すると周産期の同抗体の測定や、免疫抑制療法が効果的に出産や児童の予後を改善する可能性がある。治療により少子化や児童の発達障害に介入できる可能性があることになりその社会的意義は大きいと考えられる。
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