研究課題/領域番号 |
20K08799
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 (2021-2022) 東京大学 (2020) |
研究代表者 |
岩崎 由希子 国立研究開発法人理化学研究所, 生命医科学研究センター, 客員研究員 (30592935)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 全身性エリテマトーデス / 免疫代謝 / B細胞 / アミノ酸 / I型インターフェロン / 自然免疫シグナル / トランスオミクス解析 / 抗体産生細胞分化 / FAM167A / SLE / 代謝制御機構 / マルチオミックス解析 |
研究開始時の研究の概要 |
全身性エリテマトーデス(SLE)の病態は、遺伝学的解析の進歩により免疫学的に重要な細胞やパスウェイの同定が進んできている一方、遺伝子発現から、タンパク質、代謝産物という各階層がどのように繋がり最終的に病態が形成されるのかは未知数である。申請者らは、特にSLEの病態における自己抗体産生細胞の分化に主眼をおき、FAM167Aという機能未知の疾患感受性遺伝子に着目し、そのB細胞における機能解析も視野にいれながら、トランスオミクスという解析手法を用いて、複数階層をまたぐ情報からネットワークを構築することで、SLEにおけるB細胞の病態形成に重要な新規パスウェイ・分子に関する知見を得ることを目標とする。
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研究成果の概要 |
本研究は、全身性エリテマトーデス(SLE)のGWAS SNPでありB細胞において比較的特異的な発現を認め、かつeQTL効果が判明しているものの、機能未知であるFAM167Aの機能解明を端緒として開始した。本分子の関与が想定される刺激条件下で生じる代謝変容を記述するため、B細胞株を用いて時系列オミクスデータを取得するための基礎データ取得を行った。酸化的リン酸化を指標とした検討を経てメタボローム解析により刺激後数時間の段階から代謝変容が生じ、これまで申請者らが同定していた抗体産生細胞分化に重要と考えられるアミノ酸の、刺激による変動も確認された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年immunometabolism、 免疫代謝研究は注目されており、免疫担当細胞の代謝環境の制御と機能に密接に関連があることが知られるようになった。こうした研究の潮流に伴い、ヒト血清を用いたメタボローム解析も盛んにおこなわれるようになっているが、血清中の代謝産物と血球内で生じている代謝変容の関連性を議論するには未だ基礎的研究における知見の蓄積が不十分である。本研究では、既にSLEの血清メタボローム解析と免疫担当細胞のトランスクリプト―ム解析の統合解析の結果から得られた知見から、B細胞の抗体産生細胞分化時の代謝変容過程のより詳細な解明を目指し、アミノ酸の重要性を同定したことに学術的意義がある。
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