研究課題/領域番号 |
20K08801
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
吉藤 元 京都大学, 医学研究科, 講師 (20422975)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | IgG4 / IgG4関連疾患 / モデルマウス / IgGサブクラス / MRL/lprマウス / 形質細胞 / T細胞 / 動物モデル / 疾患動物モデル |
研究開始時の研究の概要 |
IgG4関連疾患は、血清IgG4濃度上昇を特徴とする疾患であり、進行すると臓器障害をきたす。ステロイドが有効であるが、中止困難であり副作用が問題となるため、抗CD20抗体などの新薬の開発による脱・ステロイドが望まれている。申請者らは「ヒトIgG4ノックインマウス」を作成した。本研究では、本モデルのさらなる改良を行った上で、in vitroでのIgG4の機能解析実験と、in vivoでの本モデルを用いた新薬(抗CD20抗体など)投与実験を行い、血清IgG4濃度や病理所見の改善を検討し、将来の治験につながる基礎データを得る。
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研究成果の概要 |
IgG4は抑制機能を発揮するIgGサブクラスとされ、いくつかの疾患と関連しているが、十分に解明されていない。マウスはヒトIgG4(hIgG4)と同一のIgGサブクラスを発現しないため、hIGHG4ノックイン(KI)マウスを作製した。IgG4の産生を促進するために、MRL/lprマウスと交配した。これらのマウスは血清中に高いIgG4濃度を示し、脾臓内のIgG4陽性形質細胞およびCD3+B220+CD138+ T細胞の増加、唾液腺や胃などの臓器で炎症の増悪を示した。MRL/lpr-IgG4KIマウスモデルは、IgG4関連疾患およびアレルギー性疾患の研究に役立つ可能性がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
IgG4型自己抗体は、いくつかの自己免疫疾患において病原性を示す。一方、IgG4は、免疫制御M2マクロファージの機能を促進することにより、食物アレルギーに対する防御に関連している。我々は本マウスモデルにおいてIgG4型抗体が誘導されることを証明した。今回確立したマウスモデルは、アレルギー性疾患、IgG4-RD、IgG4型抗体関連疾患(天疱瘡、重症筋無力症、特発性膜性腎症、血栓性血小板減少症など)の病態生理を解明するために使用できる。
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