研究課題/領域番号 |
20K08817
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54030:感染症内科学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
石和田 稔彦 千葉大学, 真菌医学研究センター, 教授 (30344980)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 肺炎球菌 / 13価肺炎球菌結合型ワクチン / 免疫原性 / ハイリスク / オプソニン活性 / メモリーB細胞 / 長期免疫原性 / 接種スケジュール |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、肺炎球菌感染症に対する罹患リスクの高い血液腫瘍性疾患、造血幹細胞移植後患者の肺炎球菌結合型ワクチン(pneumococcus conjugate vaccine: PCV)に対する免疫応答を詳細に解析し、評価する。同時に、現在、乳幼児に対して接種されているPCVの長期免疫原性を解析し、評価することにより、肺炎球菌感染症に対するハイリスク患者のPCV再接種開始時期及び接種回数など、理想的な肺炎球菌ワクチン接種スケジュールを確立する。
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研究成果の概要 |
血液腫瘍患者を対象に、13価肺炎球菌結合型ワクチン(PCV13)接種前後での免疫原性の評価を行った。PCV13接種により、全ての患者で血清型3を除き、ワクチン含有血清型の特異抗体価の上昇を認めた。血清型3については、特異オプソニン活性とメモリーB細胞数の増加が認められた。血液腫瘍患者に対してもPCV13の良好な免疫原性が確認された。 関節リウマチ加療中の患者を対象にJAK阻害剤治療によるPCV13接種の免疫原性に与える影響について評価を行った。その結果、JAK阻害剤単独では問題ないが、メソトレキセート(MTX)併用群で抗体上昇不良例が認められPCV13接種前のMTX休薬等の必要性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により肺炎球菌感染症の感染リスクの高い血液腫瘍疾患・骨髄移植患者および関節リウマチ患者に対する13価肺炎球菌結合型ワクチン(PCV13)接種の有効性(免疫原性)ならびに安全性について証明することができた。また、接種における具体的な留意点についても学術的に検証することができた。 本研究成果は、今後国内に導入される予定の新規肺炎球菌結合型ワクチン(PCV15、PCV20)のハイリスク者に対する接種スケジュールを検討する際の重要な基礎データとなり、ハイリスク患者の肺炎球菌感染症の積極的な予防に寄与することが期待される。その点からも本研究の社会的意義は高い。
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