研究課題/領域番号 |
20K08825
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54030:感染症内科学関連
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
河野 正充 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (20511570)
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研究分担者 |
杉田 玄 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (20407274)
武田 早織 和歌山県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (20644090)
村上 大地 和歌山県立医科大学, 医学部, 準客員研究員 (30794218)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 侵襲性肺炎球菌感染症 / 肺炎球菌 / TLR / タイト結合 / ボトルネック効果 / タイトジャンクション |
研究開始時の研究の概要 |
侵襲性肺炎球菌感染症発症の過程におけるボトルネック効果の基盤にタイト結合因子と制御機構が関与することを明らかするために、①ヒト培養細胞-肺炎球菌共培養モデルを用いた肺炎球菌の細胞間隙侵入におけるタイト結合の関与をin vitroで調査し、②仔マウス鼻腔保菌モデルによる肺炎球菌性敗血症発症機序およびボトルネック効果制御におけるタイト結合の役割について解明するとともに、③敗血症発症において近年注目されている神経ネットワークを介したタイト結合制御の関与を検討する。本研究により、タイト結合を標的とした新規予防治療法開発における基礎的データの提示を行う。
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研究成果の概要 |
本研究では、鼻腔粘膜のバリア機構と自然免疫および神経ネットワークによる免疫応答が侵襲性感染症の発症制御における役割を明らかにすることを目的とした。上皮細胞株と肺炎球菌との共培養モデルにて、肺炎球菌が細胞間隙に侵入し、深層で増殖している様子を確認した。また肺炎球菌の鼻腔保菌による敗血症自然発症モデルを確立した。菌血症発症率は単独感染でTLR9 KOマウスで高値であったが、インフルエンザ重感染では、TLR3 KOマウスおよびTRPV4 KOマウスで高い菌血症発症率を認めた。肺炎球菌の侵襲性感染症発症において、自然免疫およびTRP機構が侵襲性感染症発症を制御していると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、IPD発症を制御する鼻腔バリア機構の機序解明を目的とする。肺炎球菌による菌血症は肺感染を介さずに発症することも多く、突然の発熱と全身状態悪化をきたししばしば致死的となる重篤な感染症である。本研究では、気道上皮細胞株を用いたin vitroモデルと研究代表者がこれまでに確立した侵襲性肺炎球菌感染症自然発症モデルを用いたin vivoモデルを組み合わせた展開を行った。気道上皮細胞系の維持と恒常性維持における免疫機構に着目した治療戦略の樹立は世界的に大きなインパクトがあるものと考える。
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