研究課題/領域番号 |
20K08826
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54030:感染症内科学関連
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研究機関 | 杏林大学 |
研究代表者 |
松田 剛明 杏林大学, 医学部, 教授 (80365204)
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研究分担者 |
花輪 智子 杏林大学, 医学部, 教授 (80255405)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | ファージ療法 / バクテリオファージ / 多剤耐性菌 / MRSA / 創傷感染 / 免疫修飾 / ファージ / サイトカイン / 炎症 / 免疫応答 / 多剤耐性菌感染症 / メチシリン耐性黄色ブドウ球菌 / 創部感染 / 黄色ブドウ球菌ファージ / 炎症抑制 / 炎症性サイトカイン / 創傷治癒 / 多剤耐性 / 感染症治療 / 免疫 |
研究開始時の研究の概要 |
増え続ける多剤耐性菌感染症に対し、新たな治療法の開発が急務となっている。 バクテリオファージ(ファージ)は細菌に感染して死滅させるウイルスであり、その活性は薬剤耐性に影響されないことからファージを用いた感染症治療が注目されている。 申請者らはファージが溶菌作用以外にも宿主に認識されてそれに対する応答が感染病態に影響を及ぼしていることを示唆する結果を得ている。本研究では感染における宿・細菌・ファージの3者の存在下、ファージの新規作用とその機構を解明する。
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研究成果の概要 |
近年、問題となっている多剤耐性菌感染症に対する新たな治療戦略の一つとして細菌に感染して溶菌するバクテリオファージ(ファージ)が注目されている。 メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)は、代表的な多剤耐性菌であり、皮膚軟部組織感染症など、国内でも感染者数は多い。本研究では、MRSAに対して広い宿主域と高い溶菌性を示すphiMR003を用いて、感染病巣にファージを添加した際の免疫応答をマウスの創部感染モデルを用いて解析した。その結果、ファージに対して感受性を示す菌株の治癒を早めたことに加えて、ファージに溶菌されない菌の感染病態も改善したが、これは過剰な炎症の抑制によることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
MRSA感染症のファージ療法は、欧米でさらに臨床研究などが促進され、その成功例も多く報告されるようになった。ファージを投与することで完全な細菌数の消失がないまま病態が改善されている症例もみられ、治癒する機序についてはまだ不明な点が多い。本研究による成果は、それらの機構の解明の一助となる。
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