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高齢者肺炎における肺炎球菌保菌調査の構築と分析

研究課題

研究課題/領域番号 20K08841
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分54030:感染症内科学関連
研究機関長崎大学

研究代表者

森本 浩之輔  長崎大学, 熱帯医学研究所, 教授 (50346970)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
キーワード肺炎球菌 / 保菌 / 肺炎 / 高齢者肺炎 / 肺炎球菌保菌 / 高齢者
研究開始時の研究の概要

高齢者の肺炎球菌咽頭保菌は、陽性率が低く陽性であっても菌量が少ない。一方で肺炎の発症率は小児と比較して高い。この研究では、検出が難しい高齢者肺炎球菌咽頭保菌の適切な研究方法を確立し、肺炎患者の咽頭保菌を解析し健常人の保菌とその頻度や菌量を比較する。これによって、高齢者肺炎球菌生肺炎の発症と咽頭保菌の関連性を明らかにし、高齢者肺炎球菌生肺炎の予防における咽頭保菌の意義を検討する。

研究実績の概要

2020年冬期から長崎市内の市中病院で研究対象症例の登録を開始した。当初順調に症例登録を行ったが、2020年2月以降に発生した新型コロナウイルスパンデミックにより研究の遂行が困難になった。新型コロナウイルス以外の病原体による肺炎患者が激減したこと、感染対策の観点から発熱患者から書面で同意を取得した上で研究のために咽頭ぬぐい液を採取することが不可能になったこと、また新型コロナウイルス対策により協力市中病院が研究を行うマンパワーを確保できなくなったことが原因として挙げられる。
研究の代替案として、リハビリを目的とした病院において、入院時の咽頭や唾液中の保菌を分析しその後の肺炎発症時の起炎菌との相関を調査する研究を発案し、病院の責任者と議論を進めた。しかしながら、当該病院における1年間の肺炎発症数が研究により結論を導くには十分ではなく、断念した。
休止している間、口腔内における病原体、特に肺炎球菌の保菌をPCRで検出する方法を開発した。唾液を用いた検査では、肺炎球菌のPCRで一般的に使用されるターゲット遺伝子であるlytAの特異性が低く、より精度を上げるための新規multi-plex PCRシステムを開発した。R5年度はこの有用性を陽性コントロールと肺炎球菌近縁の連鎖球菌、実際の検体を用いて検討した。その結果、lytAのみでは肺炎球菌以外の連鎖球菌がしばしば検出されることがわかった。
血清型特異的PCRのシステムをnanofluidicテクノロジーを用いて開発しており、これと前記のulti-plex PCRを組み合わせて高齢者の唾液からの肺炎球菌検出を試みた。高齢者の唾液中の肺炎球菌は少量であると推察され、タンパク分解酵素を用いたDNA抽出により効率を上げた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

医療機関における新型コロナウイルスに対する警戒心は依然として強く、臨床現場での呼吸器感染症の患者を対象とした検体採取は引き続き困難であった。また、肺炎患者は徐々に増加しているが、新型コロナウイルスの病棟内での流行などにより入院加療される頻度が下がり、研究対象とできる患者数が減少していることも影響した。

今後の研究の推進方策

研究内容を一部変更し、一般的な病原体による肺炎が増加し、臨床現場の新型コロナウイルスによる作業量が減少したタイミングでの再開を協力医師と協議している。

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-12-25  

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