研究課題/領域番号 |
20K08846
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54030:感染症内科学関連
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
石川 裕樹 昭和大学, 医学部, 准教授 (60433918)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | インフルエンザウイルス / 細菌二次感染 / 乳酸菌産生多頭体 / 接着因子 / タイトジャンクション / 炎症性サイトカイン / 抗インフルエンザウイルス薬 / 乳酸菌産生多糖体 / インフルエンザウイルス感染 |
研究開始時の研究の概要 |
我々はこれまでに、インフルエンザウイルス感染に伴う肺への二次性細菌感染の易感染性について検討をおこなってきた。その結果、ウイルス感染後の細菌易感染性は宿主細菌排除能減弱、すなわち肺中の好中球貪食殺菌能低下に起因することを明らかにした。本研究ではさらに2つの点から研究を遂行する。まずウイルス感染によるG-CSF産生低下のメカニズム解明およびその他の原因究明について研究を遂行する。2点目として臨床的観点から、ウイルス感染に伴う細菌排除能低下は、抗インフルエンザウイルス薬早期投与またはワクチン接種による迅速なウイルス排除が好中球の細菌排除機能維持ひいては二次性細菌性肺炎予防に寄与するか明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究ではインフルエンザウイルス感染が引き起こす細菌二次感染易感染性のメカニズムとその予防法についてin vitroにて検討をおこなった。その結果、インフルエンザウイルス感染では、細菌が細胞上への接着に利用するCEACAM-1分子遺伝子発現量を増加させ、実際に細菌の細胞接着細菌数を増加させた。またインフルエンザウイルス感染では、タイトジャンクション構成成分の一つであるZO-1遺伝子発現量を低下させ、実際に上皮バリア機能低下を引き起こすことが確認された。これらの影響に対し、乳酸菌産生多糖体 はウイルス感染を抑制しそれに伴うCEACAM-1分子遺伝子発現低下、ZO-1遺伝子発現回復が認められた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
インフルエンザウイルス感染に続く、細菌二次感染は宿主病態悪化の危険因子のひとつである。本研究ではインフルエンザウイルス感染よる細菌二次感染易感染性はウイルス感染細胞の細菌接着分子遺伝子発現誘導およびタイトジャンクション遺伝子発現低下による上皮バリア機能脆弱により起こる可能性を示唆した。また予防法として乳酸菌産生多糖体がインフルエンザウイルス感染予防効果を示し、それに伴う易感染性のメカニズムも改善することが認められた。インフルエンザウイルス感染予防に乳酸菌産生多糖体が効果を持つことを論文として情報を発信した。
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