研究課題/領域番号 |
20K08853
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54030:感染症内科学関連
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研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
鈴木 里和 国立感染症研究所, 薬剤耐性研究センター, 室長 (30373400)
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研究分担者 |
小林 彩香 帝京大学, 医学部, 講師 (30962873)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | Bacillus cereus / 血流感染症 / 院内感染 / 血流感染 / Bacillus cereus血流感染 / ハイリスククローン |
研究開始時の研究の概要 |
Bacillus cereusは食中毒の原因菌とされる一方、それによる院内感染事例が高度医療を行う医療機関を中心に発生し死亡例も報告されている。これまでの研究から、B. cereus ST1420と呼ばれる炭疽菌に比較的近縁なクローンが重篤な院内感染事例と関連することが示唆された。しかしB. cerus血流感染は血管留置ディバイスからの感染とされているが、腸管が侵入門戸との報告もある。ハイリスククローンが実際の入院患者の検体やB. cereus食中毒患者および食品にどの程度存在しているのか、重症例における感染病態に共通点や株特異性があるのかについて、分子疫学と臨床疫学とを併用して解明する。
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研究実績の概要 |
昨年度までの研究で、国内の医療機関での血流感染症より分離されるB. cereusはハイリスククローンと想定されたST1420 以外の多様なST型が含まれており、B. anthracisに近縁とされるclade1のCereusIIIに属する株が多い傾向があるものの、特定の系統株と血流感染との明確な相関は見いだせなかった。収集された菌株のうち一部では症例の臨床背景が推定可能であったため、検討を行ったところ、B. cereusが血液検体より分離された症例の中に、検体採取時の汚染(contamination)の可能性が高い症例と、明らかな血流感染症を発症し、全身の臓器へ感染が波及し致命的となった症例とが混在することが明らかとなった。明らかに重症の血流感染症を発症したものを劇症型B. cereus血流感染症として、同様の症例を文献的に検索するとともに、学会の症例報告などから探索した。結果、劇症型B. cereus感染症の特徴として、意識障害を伴い、時間単位で増悪する激烈な臨床経過を示し、血液疾患を基礎疾患に持つことの多いことが明らかとなった。剖検結果の報告がなされた症例においては、B. cereusの集簇を伴う消化管潰瘍を認め、従来の血管カテーテル以外が侵入門戸であることをが示唆された。また中枢を含む多臓器に、出血、梗塞、壊死などの組織障害を認め、組織侵襲性の高い病原性を持っている可能性もしされていた。 症例報告のなされた症例のうち、医療機関において分離されたB. cereusが保管されていた症例について、分離株の分与を受け全ゲノム解析を実施した所、同一医療機関においても共通のalleleを持たない、異なるST型であった。また、収集できた5株中2株は新規STであった。
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