研究課題/領域番号 |
20K08863
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54040:代謝および内分泌学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
馬場 崇 九州大学, 医学研究院, 准教授 (40435524)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 副腎 / 性ステロイド / グルココルチコイド / 性差 / 副腎皮質 / 性ホルモン / 細胞増殖 / 代謝制御 / Ad4BP |
研究開始時の研究の概要 |
性ホルモンが細胞増殖を制御することはすでに知られているが、その詳細なメカニズムには不明な点が残されている。本研究では組織の大きさが雌雄で異なる副腎皮質を対象とし、雌雄の性ホルモンの制御によって代謝活性および細胞増殖に性差が誘導されることを示す。 本研究は、副腎皮質における性ホルモンの作用メカニズムを明らかにするとともに、性ホルモンが多岐にわたる生理機能を発揮する際のメカニズムの理解に向け、代謝制御という新規の視点を提供することが期待される。
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研究成果の概要 |
副腎の発生、および機能発現のマスター因子であるAd4BPが、副腎皮質束状層細胞におけるグローバルな遺伝子発現に性差 (メス>オス)を誘導することを明らかにした。また、Ad4BPが、発現する全ての遺伝子うち半数以上を直接制御することを明らかにした。 副腎皮質束状層細胞の性差が内分泌系を介して他の器官に及ぼす影響について、特に骨格筋への影響に焦点を当てて検討を行った。その結果、Ad4BP は性ホルモンに応答して副腎におけるグローバルな遺伝子発現に性差をもたらし、その結果、グルココルチコイドの産生に性差が生まれ、グルココルチコイドの標的器官の一つである筋線維の太さに性差を誘導することが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
この研究の主な学術的意義は、副腎の発生と機能司どる転写因子Ad4BPの発現量の性差が、副腎皮質束状層細胞における遺伝子発現に性差をもたらすことを明らかにした点です。この研究は、副腎の性差に関する新たな洞察を提供し、内分泌系と他の器官の関係性を理解する上で重要な役割を果たしています。特に、性ホルモンと副腎の相互作用がグルココルチコイドの産生や筋線維の太さに影響を与えることが示されたことは、生物学的な性差の理解に貢献します。これらの知見は、副腎機能や内分泌調節の研究において重要な基盤を提供し、将来的には新たな治療法や予防策の開発につながる可能性があります。
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