研究課題/領域番号 |
20K08873
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54040:代謝および内分泌学関連
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研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
加藤 義郎 愛知医科大学, 医学部, 教授 (40513429)
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研究分担者 |
成瀬 桂子 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (30387576)
加藤 宏一 愛知学院大学, 薬学部, 教授 (40319322)
姫野 龍仁 愛知医科大学, 医学部, 講師 (60753762)
神谷 英紀 愛知医科大学, 医学部, 教授 (70542679)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 糖尿病性神経障害 / Diabetic polyneuropathy / K-ATP channels / 糖尿病性多発神経障害 |
研究開始時の研究の概要 |
糖尿病性多発神経障害(diabetic polyneuropathy; DPN)は高頻度な糖尿病性合併症であるが、有効な治療法は未確立であり、さらなる機序解明が必要な状況である。本研究では、“グルコース応答性KATPチャネル”(KATPC)がDPNの病態形成に関与するかを解明する。これまでに、全身性KATPC欠損マウスが末梢神経障害を発症することを明らかにしてきた。しかしながら全身性KATPC欠損マウスが易痙攣性を呈することより、痙攣による損傷が末梢神経系の表現型に影響を与えた可能性が考えられる。そこで本研究では、末梢神経系特異的KATPC欠損マウスを作成し、末梢神経障害の進展を評価する。
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研究成果の概要 |
ATP感受性カリウムチャネルの末梢神経系における生理的作用を評価した。同チャネルを末梢神経系特異的に欠損するマウスにおいて神経伝導検査および知覚機能検査を用いて末梢神経機能の変化を経時的に評価した。その結果、経時的に感覚神経機能が低下することを明らかにした。また、感覚神経機能低下を来したマウスにおいて透過型電子顕微鏡検査を用いて超微形態学的変化を評価したところ、神経線維数等における変化を認めた。これらの所見に依り同チャネルが末梢神経系の恒常性維持に重要な役割を果たすことおよび同チャネルの機能不全が糖尿病性多発神経障害と同様の病態を惹起することが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
糖尿病性多発神経障害は高頻度に認められる糖尿病性合併症である。糖尿病の病初期より発症するにもかかわらず、その病態は詳らかではない。本研究では、糖尿病性多発神経障害の病態解明の一助となるべき知見を新たに発見した。この成果により、糖尿病性多発神経障害の発症および病態進展を予防できる治療法の開発が見込まれ、糖尿病性多発神経障害を基礎疾患とする糖尿病性足病変の予防につながることも期待できる。このことは、糖尿病に苦しめられるヒトの幸福度向上をもたらし、ヒト社会全体の幸福度向上に寄与することが予見される。
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