研究課題/領域番号 |
20K08874
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54040:代謝および内分泌学関連
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研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
神谷 英紀 愛知医科大学, 医学部, 教授 (70542679)
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研究分担者 |
恒川 新 愛知医科大学, 医学部, 准教授 (40612768)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 再生医療 / ヒト乳歯歯髄幹細胞 / ヒト臍帯静脈内皮細胞 / 血管新生 / 歯髄幹細胞 / 糖尿病性合併症 / 分泌因子 |
研究開始時の研究の概要 |
2020年度:ヒト歯髄幹細胞分泌因子を、細胞培養液上清を遠心限外濾過法を用いて、フラクション化するとともにエクソソームを回収する。各フラクションおよびエクソソームの血管新生効果をHUVECあるはラット大動脈を用いて検討する。2020年以降:血管新生にかかわる分子作用機序の解明を進めると同時に、解明し得た有効分泌因子を糖尿病動物の虚血モデルへ投与し,その効果を細胞移植の効果と比較する.
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研究成果の概要 |
糖尿病は虚血性疾患の重要な危険因子である。今回我々は,ヒト乳歯歯髄幹細胞(SHED)培養上清(SHED-CM)の再生医療への可能性について検討した。SHED-CMはヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVECs)のviabilityを有意に増加し,さらに血管内皮細胞遊走能および管腔形成を有意に促進した。また血管新生の一連の過程を包括的に評価するAortic ring assayにおいて,SHED-CMによりラット大動脈輪からの新生血管長の有意な伸長を認め,SHED-CMの血管新生促進効果が確認された。SHED-CMは虚血性疾患に対し今後の臨床応用が期待される治療リソースと考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
糖尿病は心血管疾患および重症下肢虚血などの虚血性疾患の重要な危険因子である。近年,虚血性疾患の新たな治療法として再生医療が期待されている。今回我々は、ヒト乳歯歯髄幹細胞(SHED)培養上清(SHED-CM)には血管内皮細胞を直接刺激して血管新生の全ての過程を促進することを示すことができた。このことを考慮すると、SHED-CMはSHED自体を直接組織に移植する治療法に比べて安全でまた効率的であることから、SHED-CMは虚血性疾患に対し臨床応用が期待される治療リソースと考えられる。今後の研究の発展を継続していきたい。
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