研究課題/領域番号 |
20K08877
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54040:代謝および内分泌学関連
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研究機関 | 独立行政法人国立病院機構(京都医療センター臨床研究センター) |
研究代表者 |
八十田 明宏 独立行政法人国立病院機構(京都医療センター臨床研究センター), その他部局等, 臨床研究センター長 (50378642)
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研究分担者 |
植田 洋平 京都大学, 医学研究科, 助教 (30848213)
島津 章 独立行政法人国立病院機構(京都医療センター臨床研究センター), 臨床研究企画運営部, 客員研究部長 (90196494)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 骨成長 / 成長板軟骨 / 成長ホルモン / C型ナトリウム利尿ホルモン / CNP / IGF-I / 骨伸長障害 / GH / 骨伸長 / 内軟骨性骨化 |
研究開始時の研究の概要 |
骨伸長障害は様々な原因によって発現する病態である。これまで有効な内科的治療は存在しなかったが、最近、申請者が発見したCNP/NPR-B経路の強力な骨伸長促進作用を利用した薬物治療の開発が急速に進んでいる。一方で、GH-IGF-I経路は以前から知られている有力な成長促進系である。本研究では各種細胞株や実験動物を用いて、まず両経路の成長板局所における相互作用を解明する。次にホルモナルな骨成長の中枢である下垂体における両経路の相互作用を解析し、これらの結果を元にして両経路の全身における相互作用の全体像を明らかにする。また、臨床における同時賦活化も含めた最良の骨伸長促進効果獲得の基底構築も目指す。
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研究実績の概要 |
哺乳類の体型や大きさを規定するのは骨格であり、骨系統疾患は骨格を形成する主要な組織である骨組織の成長・発達・分化の障害によりその形成・維持に異常をきたす疾患の総称である。骨伸長障害に対してこれまで有効な内科的治療は存在しなかったが、近年骨系統疾患の代表的な疾患であり、骨伸長障害を主徴とする軟骨無形成症(achondroplasia)に対して申請者が発見したC型ナトリウム利尿ペプチド(CNP)/ナトリウム利尿ペプチド受容体-B(NPR-B)経路の強力な骨伸長促進作用を利用した薬物治療の開発が急速に進み、昨年我が国でもCNPのアナログであるvosoritideが上市された。一方で、成長ホルモン(GH)-インスリン様成長因子-I(IGF-I)経路は以前から知られている有力な成長促進系であり、本研究では、各種細胞株や実験動物(特にCNPあるいはGHの欠損ラット)を用いて両経路の成長板局所における相互作用を解明することを目的とする。すなわち、成長板局所、あるいは骨成長の中枢である下垂体における両経路の相互作用を解析して両経路の全身における相互作用の全体像を明らかにし、さらに臨床における同時賦活化も含めた最良の骨伸長促進効果獲得の基底構築も目指す。 成長板局所におけるCNP-NPR-B系とGH-IGF-I系の相互作用解明のためのin vitroにおける検討として、マウス胎仔脛骨の器官培養によるCNPおよびIGF-Iの共投与による効果の解析では、CNPおよびIGF-Iの共投与により培養体脛骨の相加的な伸長促進作用が確認された。In vivoにおける検討としては研究分担者の植田がモデル動物としてのGH欠損ラットおよびCNPノックアウトラットの交配実験を開始して、現在その表現系についての解析を進めており、両系統の2重欠損により形態の異なる複合型の骨伸長障害が確認された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
昨年に引き続き病院でのマネージメント業務が多くなり、進捗がやや遅れている。in vivo研究については、交配実験の結果が徐々に出来していて、研究分担者の植田にも協力を仰ぎ遂行を予定している。
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今後の研究の推進方策 |
昨年度に引き続き、in vivo研究については、CNP-NPR-B系とGHIGF-I系の相互作用を解明する手段として、GH欠損ラットとCNPノックアウトラットとの交配実験へ実施し、解析を進める計画である。
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