研究課題/領域番号 |
20K08890
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54040:代謝および内分泌学関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
西尾 善彦 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (40281084)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 内皮機能 / 血管内皮機能障害 / 酸化ストレス / 高血糖 / 血管内皮機能 / 糖尿病血管合併症 / 血管合併症 / 内皮障害 |
研究開始時の研究の概要 |
糖尿病患者の血管合併症の原因になると考えられている高血糖、特に一過性に何度も生じる高血糖状態(グルコーススパイク)から血管壁を守るたことを目的に、ラットの血管壁で転写因子Nrf2を活性化させて、抗酸化システム関連遺伝子の発現を増強せせる。それにより、生体の抗酸化活性の増強がグルコーススパイクによる血管内皮機能障害を抑制できることを確認し、同時に抗酸化活性の増強による人でも測定可能な白血球の遺伝子発現変化を見出し、臨床の場において抗酸化活性のモニターが可能となることを目指す。
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研究成果の概要 |
8週齢のラットを食餌(コントロール食, CD; ウェスタン食, WTD)およびグルコーススハパイク(GS )の有無により4群に 分け,12週間給餌後,GS (-)群に生理食塩水をGS (+)群にブドウ糖 を1日2回,1週間腹腔内投与した.上記の4群において19週齢でVehicleあるいはバロキソロンメチルを2週間経口投与し,20週で検討を行った. WTD群はCD群に比し血管内皮機能についてGS (+)群においてのみ内皮機能の低下を認 めた.この内皮機能低下は, バロキソロンメチル投与群ではWTD-GS (+)群の内皮機能障害を認めず,DHE染色でも蛍光強度の低下を認めた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究はグルコーススパイクとインスリン抵抗性の血管内皮機能に及ぼす影響を個別に検討したものであり,グルコーススパイクは食餌誘発性肥満によるインスリン抵抗性との相乗作用によるレドックス関連遺伝子発現の不均衡化を介して,高濃度グルコースに対する血管内皮の脆弱性を増強させることを示した.さらに転写因子nrf2の活性化薬であるCDDO-Meはこの遺伝子発現の不均衡を是正し,グルコーススパイクによる血管内皮機能障害に対して保護効果を有することが明らかになった.この結果は糖尿病の大血管合併症を予防する戦略を考える上で極めて重要な示唆となると考えられた.
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