研究課題/領域番号 |
20K08903
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54040:代謝および内分泌学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
藤田 義人 京都大学, 医学研究科, 講師 (50547809)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 糖尿病 / 肥満症 / 褐色脂肪組織 / テトラヒドロビオプテリン / エネルギー代謝 |
研究開始時の研究の概要 |
BH4は、nitric oxideやカテコラミン合成酵素の補酵素として作用しBATを活性化させる物質である。BATの組織重量は主に妊娠後期に規定されているが、申請者らはこのBH4を妊娠後期の母体マウスに投与したところ新生児マウスのBAT重量が増加することを見出した。さらに、成長後の糖尿病・肥満症の発症を予防できる可能性を示す予備的所見を得ている。本研究では、新生児期のBATが成長後の代謝に影響を及ぼす機序を明らかにし、BAT重量の制御による糖尿病・肥満症の発症予防法を開発することを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究は、新生児期のBH4がBATを介して成長後の代謝に影響を及ぼす機序を明らかにし、糖尿病・肥満症の治療法を開発することを目的とした。出生時のBH4欠乏マウスとコントロールマウス由来のBATを採取し関与する因子の探索を行った。メタボローム解析、RNAシーケンス解析にて2群間を判別が可能であり、違いに寄与する因子を見出した。さらに、BH4欠乏マウスの出生前の胎児の時期より、母体BH4欠乏マウスにBH4を胎盤内投与すると出生時のBAT機能が回復した。この胎盤内BAT投与後に出生したマウスのBATの特徴を調べたところ、コントロールマウスのBATに近い遺伝的、代謝的特徴を有していることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
BATは熱産生によりエネルギー代謝を促進させる臓器であり、新たな肥満症・糖尿病の治療標的として注目されている。BH4はnitric oxideやカテコラミン合成酵素の補酵素として作用しBATを活性化させる物質である。申請者らはこのBH4を妊娠後期の母体マウスに投与したところ新生児マウスのBAT重量が増加することを見出した。さらに、成長後の糖尿病・肥満症の発症を予防できる可能性を示す所見を見出した。これらの機能に関与する因子を見出しており、新たな糖尿病・肥満症の発症予防、治療の標的の開発につながる成果が得られた。
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