研究課題/領域番号 |
20K08913
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54040:代謝および内分泌学関連
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
古橋 眞人 札幌医科大学, 医学部, 教授 (20563852)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 脂肪酸結合タンパク |
研究開始時の研究の概要 |
脂肪酸結合タンパク(FABP)はシグナルペプチドを持たないため、非分泌タンパクと考えられてきたが、一部のFABPが非古典的経路を介して分泌されることが示された。その作用機序や受容体の有無については未だ不明である。また、各種FABPの血中濃度は組織の傷害(逸脱)マーカーとして臨床応用されているが、各々の血中FABPの生理的意義、分泌の有無やその機構も不明である。本研究の目的はFABPファミリーの細胞外での生理的意義、分泌機構、受容体検索について包括的に解明して、各種疾患の新規診断・治療法に応用することである。
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研究成果の概要 |
脂肪酸結合タンパク (FABP)ファミリーのうち、脂肪細胞、マクロファージおよび一部の血管内皮細胞に発現する脂肪酸結合タンパク4 (FABP4) が分泌され、生理活性物質として結合する脂肪酸依存性および非依存性の作用があり、さまざまな病態と関連することを明らかにした。また、疫学サンプルを用いた検討から、心血管死との関連を見出した。さらに他のFABP種の各種細胞での発現・分泌の有無も確認し、病態との関連についても検討を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
メタボリックシンドロームを含む各種心血管・腎・代謝疾患やその他の様々な病態と関連するFABP4をターゲットとする新たな治療戦略につながる可能性がある。FABP4に対する中和抗体薬、FABP4受容体に対する拮抗薬、FABP4の脂肪酸結合の親和性を変化させる薬剤、FABP4の細胞内取り込み阻害薬、FABP4もしくはFABP4受容体に対するワクチン療法などが期待される。さらに他のFABPファミリーの血中での生理的意義や病理的意義をさらにを解明することにより、新たな診断や治療のターゲットになる可能性がある。
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