研究課題/領域番号 |
20K08937
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
田中 智子 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 客員講師 (20822414)
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研究分担者 |
東 真弓 広島大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (10380453)
文野 誠久 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (40405254)
田尻 達郎 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80304806)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 神経芽腫 / MEK阻害剤 / YAP阻害剤 / MAPK経路 / Hippo経路 |
研究開始時の研究の概要 |
進行神経芽腫は現在でも予後不良で,新規治療薬の開発が望まれる. 我々は先行研究でMEK阻害剤Trametinibの神経芽腫に対するin vitroおよびin vivoの治療効果を報告した.その後,臨床応用へ向けてヒトにおける腫瘍摘出後残存病変を模した微少残存病変マウスモデルを作成し,Trametinibを原発腫瘍存在下ではなく腫瘍摘出後の微少残存病変に対して投与することで生存期間を更に延長できることを確認した. 一方、長期投与するとTrametinib耐性となって腫瘍が再増大することも明らかとなった. 本研究では,耐性メカニズムを解明し,それに基づく適切な併用薬を選定し,治療プロトコルを確立する.
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研究成果の概要 |
本研究では、ヒト神経芽腫細胞株SK-N-ASに対してMEK阻害剤TrametinibとYAP阻害剤CA3の併用療法の有効性を確認した。in vitroにおいてCA3はYAPの発現を抑制し、細胞増殖を止めてアポトーシスを誘導した。またTrametinibとCA3の併用は非常に強い相乗効果を示した。皮下腫瘍モデルマウスを用いた実験では、併用療法により腫瘍の増大は抑制され、有意に生存期間が延長した。今後、外科的腫瘍切除などを組み合わせることにより、さらなる耐性獲得抑制および臨床的な長期予後改善に寄与できるプロトコル作成を目指す。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
再発神経芽腫は現在の集学的治療をもってしても予後不良であり、新規治療の開発が望まれている。本研究では、ヒト神経芽腫細胞株SK-N-AS に対するMEK阻害剤TrametinibとYAP阻害剤CA3の併用療法の有効性をin vitroおよびin vivoにおいて証明した。今後腫瘍の摘出など外科的治療と組み合わせることで、再発神経芽腫の長期予後改善に寄与できる最適なプロトコル作成につながっていくと考えられる。
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