研究課題/領域番号 |
20K08950
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
井口 研子 (間中研子) 筑波大学, 医学医療系, 講師 (50575644)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 甲状腺未分化癌 / シングルセル遺伝子解析 / 免疫チェックポイント分子 / 可溶型CD155 / CD155 |
研究開始時の研究の概要 |
CD155はキラー細胞に発現する活性化受容体DNAM-1のリガンドであり、癌細胞に高発現するが、CD155には膜型のほかに可溶型があり、応募者らは可溶型CD155がDNAM-1と癌細胞の膜型CD155の結合を阻害し、細胞傷害活性を阻害することを明らかにした。つまり可溶型CD155は新規免疫チェックポイント分子である。本研究では甲状腺未分化癌のシングルセル遺伝子解析を行い、癌微小環境を構築する細胞群を解析することにより新規癌免疫療法の標的を探索する。可溶型CD155は免疫チェックポイント分子として治療標的となる可能性があり、甲状腺未分化癌に対する治療モデルを用いて新規治療の開発を目指す。
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研究成果の概要 |
甲状腺未分化癌は極めて予後不良で治療困難な癌である。本研究では甲状腺未分化癌のシングルセル遺伝子解析を行い、免疫細胞の特徴を解析することにより新規癌免疫療法の標的を探索する。また甲状腺未分化癌は分化癌からの未分化転化により発生するといわれ、シングルセル解析により未分化転化に関与する遺伝子を探索する。 甲状腺未分化癌、低分化癌、分化癌の手術検体から新鮮組織を採取し、うち8検体のシングルセルRNAシークエンスを行った。現在、各種のバイオインフォマティクス解析を行っている。また各検体のBRAF V600E等ドライバー遺伝子変異を検索し、臨床データとシングルセル解析との相関を解析している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
甲状腺未分化癌は希少であるが極めて予後不良で治療困難な癌であり、新規治療の登場が期待され、他の癌種同様に免疫チェックポイント阻害療法の効果が注目されている。本研究では甲状腺未分化癌のシングルセル網羅的遺伝子解析により癌免疫療法の標的を探索するもので、新規治療の開発に繋がるものである。また甲状腺未分化癌は分化型乳頭癌・濾胞癌から未分化転化して発生するといわれており、本研究で甲状腺癌の未分化転化に関与する遺伝子の探索を行うことにより、これまで不明であった未分化転化の機序の解明にも繋がるものである。
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