研究課題/領域番号 |
20K08975
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
和田 基 東北大学, 医学系研究科, 教授 (80372291)
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研究分担者 |
松野 直徒 旭川医科大学, 医学部, 特任教授 (00231598)
宮城 重人 東北大学, 大学病院, 准教授 (00420042)
工藤 博典 東北大学, 医学系研究科, 助教 (00723032)
山木 聡史 東北大学, 医学系研究科, 大学院非常勤講師 (30747887)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 小腸移植 / 臓器保存 / 臓器灌流保存 |
研究開始時の研究の概要 |
臓器移植における臓器保存法は単純冷保存が主流であるが、他臓器の移植では機械灌流保存が試みられている。短時間の低温灌流でもグラフト機能回復効果があることから、血管吻合前および吻合中の臓器冷却と灌流により小腸グラフトの長期臓器保存、早期機能回復、虚血再灌流障害の改善、移植成績の向上が可能と考え本研究を企画した。 血管吻合中に小腸グラフトを冷却、保持する小腸移植用漏斗型冷却パッドを作成する。 血管吻合前の短時間と吻合中の低温灌流を組み合わせた臓器灌流保存法(hybrid HMP)の有用性を大動物(ブタ)自己移植モデルで検証する。さらにこの際の至適冷却(低温)灌流時間、灌流圧、流量を検討する。
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研究実績の概要 |
小腸グラフト冷却用の漏斗型冷却パッドの開発とブタ小腸移植モデルを用いた臓器灌流装置の実験を並行して進めている。 ブタ小腸移植モデルを用いた小腸グラフトの灌流、臓器保存の実験に関しては、共同研究者の旭川医科大学 移植医工学治療開発講座特任教授松野教授らが中央精機と共同開発した臓器灌流保存装置の使用契約が新型コロナ感染症の蔓延などの影響で遅れていた(装置そのものは肝臓移植の実験のために配置すみ)がウェブミーティングなどを行い、契約や機器の使用法の研修などをすすめている。また動物実験施設の改修のためブタ大動物手術室や飼育スペースの確保に難渋していたため計画よりも遅れているが、研究計画書を申請し、研究実施環境の整備を行っている。 新型コロナ感染症流行状況も落ち着いてきたため旭川との行き来や対面での会議、相談が可能になりつつあり、web meetingも併用し、契約や実験の相談を行っており、今後も継続して進める予定である。また動物実験施設での実験に関しては、動物実験施設の改修が完了したため、動物実験を準備中で、まもなく稼働できる見込みである。動物実験用の飼育スペースや手術室も確保できる目途がたち、実験スケジュールの調整を行いながら進めていきたいと考えている。 共同研究者の旭川医科大学ではすでに小腸グラフトの灌流実験を開始し、良好な結果が出つつある。 小腸グラフト冷却用の漏斗型冷却パッドの開発は順調で、3DCADソフトを用いて設計、3Dプリンターでの試作を行っている。実物大の冷却パッドを作成できる専用の3Dプリンターを購入し、開発を進めていく予定である。冷却実験などで効果が確認できれば、特許取得を目指して臨床研究推進センターに相談し、特許申請を行いたいと考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウィルス感染症の流行のため、共同研究者との連絡や企業との契約に支障をきたしており、動物実験の開始が予定より遅れたが、感染症流行状況の改善に伴い、契約の締結などを進め、共同研究者との共同実験も開始できる目途がたちつつある。 動物実験施設の改修も動物実験の開始を遅らせていたが、改修が完了し、実験計画書の整備、実験室、手術室、飼育場所などの目途もたち、まもなく動物実験を開始できる見込みである。
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今後の研究の推進方策 |
企業との契約を締結し、動物実験施設の改修も完了したため、実験計画書の整備、実験室、手術室、飼育場所などを確保し、早急に動物実験を開始したいと考えている。 共同研究者はすでに小腸灌流実験を開始しているので、研究結果を共有し、改善点などを確認し、共同研究を進めていく予定である。新型コロナウィルス感染症流行状況も改善してきているため、旭川医科大学での共同実験などのプロジェクトも進めたい。 漏斗型冷却パッドの開発も、実際の実験での改善、改良を進め、実用可能なモデルを完成させて、特許取得についても検討し、進めていきたいと考えている。
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