研究課題/領域番号 |
20K08977
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 獨協医科大学 (2022) 東京大学 (2020) |
研究代表者 |
鈴木 完 獨協医科大学, 医学部, 准教授 (80598508)
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研究分担者 |
木戸 丈友 東京大学, 定量生命科学研究所, 特任講師 (00401034)
藤代 準 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (60528438)
林 洋平 国立研究開発法人理化学研究所, バイオリソース研究センター, チームリーダー (90780130)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | biliary atresia / BA specific iPS cell / whole genome analysis / hepatic progenitor cell / pathophysiology / 胆道閉鎖症 / 疾患特異的iPS細胞 / 全ゲノム解析 / 特性解析 / CPM陽性肝前駆細胞 / 胆管上皮細胞 / 胆管発生 |
研究開始時の研究の概要 |
胆道閉鎖症は現段階では発症原因が不明の難病で、病態としては肝外胆管閉塞及び肝内胆管の障害に伴う胆汁うっ滞と続発する胆汁うっ滞性肝硬変である。 本研究の概要は、胆道閉鎖症がSox9陽性胆管上皮細胞由来の胆管発生過程のいずれかの段階での遺伝子異常や障害によるものであるとの仮説をたて、胆道閉鎖症患児由来の血球から胆道閉鎖症特異的iPS細胞の樹立しCPM陽性肝前駆細胞を誘導し、Sox9レポーターiPS細胞(研究過程で作製予定)を用いて胆管上皮細胞を誘導し、3次元培養系を用いたウィルス感染実験、細胞遊走試験、アポトーシス誘導実験などで仮説を証明して胆道閉鎖症の病態解明を行う研究である。
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研究成果の概要 |
6例の胆道閉鎖症患者の末梢血単核球からiPS細胞を樹立し、その特性解析および全ゲノム解析を完了した。さらに、樹立した胆道閉鎖症特異的iPS細胞からCPM陽性肝前駆細胞への誘導および胆管上皮細胞への誘導が可能であることを示した。 一方で、全ゲノム解析データより複数の患者で重複するSNP変異・多型を約3,000ヶ所見いだし、遺伝子破壊マウスによって肝臓や胆嚢に異常がある遺伝子などから絞り込みを行い、関連する可能性のある22遺伝子を同定した。また、1患者ではvirtual karyotyping解析で特異的な欠失部位を同定し、その部位に関連するKupffer細胞に発現タンパクがある遺伝子も同定した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
いまだに明らかな原因が不明である胆道閉鎖症の病態解明に向けて、疾患特異的iPS細胞と全ゲノム解析を組み合わせて関連遺伝子を探索した。本研究期間に、病態解明に向けた研究の基盤となる胆道閉鎖症特異的iPS細胞の樹立方法が確立され、さらに樹立した胆道閉鎖症特異的iPS細胞から胆管上皮細胞への誘導が可能であることを示しこの細胞ソースが今後の研究に使用可能であることを示した。また、多因子が想定される胆道閉鎖症発症に関連する可能性がある遺伝子を複数同定した。
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