研究課題/領域番号 |
20K08982
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
井手 健太郎 広島大学, 病院(医), 講師 (50511565)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | molecular mismatch / 抗ドナーHLA抗体 / 一塩基多型 / 抗体関連型拒絶反応 / ドナー特異的抗HLA抗体 / 脱感作療法 / 制御性B細胞 / IL-10 / 臓器移植 |
研究開始時の研究の概要 |
ドナー特異的抗HLA抗体 (DSA) の存在は抗体関連型拒絶反応 (AMR)の危険性を高めるため、移植は禁忌とされている。我々はB細胞分化様式に即した脱感作療法を考案し、DSAの産生を制御し移植を可能とさせた。しかし抗ドナーT細胞応答の亢進を来し、細胞性拒絶反応発症の危険性を高める。我々はこの抗ドナーT細胞応答亢進の機序には、制御性B細胞 (Breg) の欠落が影響している知見を得た。本研究では高感作マウスモデルでBreg機能を保持しつつDSA産生を制御する新規AMR治療薬の確立を目指す。
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研究成果の概要 |
肝移植レシピエントにおいて、T細胞性拒絶反応 (TCMR) および新規ドナー特異的抗HLA抗体(dnDSA)産生とエプレットミスマッチ(EpMM)の関係を解析した。その結果、HLA-DQB1のEpMM数が7以上の場合、TCMRの危険因子が高くなること、またHLA-DQB1 EpMM数が9以上の場合、dnDSAのリスクが高くなることを明らかにした。 腎移植レシピエントにおいて、濾胞性T細胞 (Tfh)の分化に関わるCXCR5およびCTLA-4の SNPs解析において、いずれもTfh細胞が増加するgenotypeではdnDSA産生のリスクが高くなることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
CTLA-4の細胞外ドメインとヒトIgG1のFc部分との融合蛋白であるCTLA4-IgはCD80/86とCD28の相互作用を阻害することによりT細胞の活性化を抑制する作用がある。これまでCTLA4-Ig単剤では抗体関連型拒絶反応(AMR)の制御は不能であると報告されているがプロテアソーム阻害薬でDSA産生細胞を同時に抑制することにより、AMRが制御可能となる可能性がある。今後は、高感作マウスの移植モデルでTfh細胞とDSA産生細胞の制御により抗体関連型拒絶反応が克服可能か否か検証し、実臨床への応用を目指す
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