研究課題/領域番号 |
20K08999
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
石山 宏平 愛知医科大学, 医学部, 准教授 (50437589)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 膵島移植 / 免疫制御 / 間葉系幹細胞 / NK細胞 / 肝臓内免疫 |
研究開始時の研究の概要 |
膵島移植を1型糖尿病の標準治療として定着させるためには、最小限の移植ソース(一人の ドナーもしくは最少量のES/iPS細胞由来膵島)から一人の患者を治療する手段を確立する必 要がある。 過去の研究から間葉系幹細胞による膵島移植の長期成績向上が期待できるため、本研究 期間内に初回膵島移植、複数回膵島移植時に骨髄由来もしくは脂肪組織由来間葉系幹細胞投与によりメモリー機能を有する肝臓内NK細胞活性を制御することで膵島グラフト傷害を回避 することが可能か、in vitro、in vivoで間葉系幹細胞による肝臓内免疫活性抑制メカニズム解析を行う。
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研究成果の概要 |
膵島移植成績向上のために、間葉系幹細胞(MSC)のなかでも、より高い機能特性を有するヒト脱落乳歯歯髄幹細胞(SHED)を用いた免疫制御プロトコールの開発に着手している。 細胞培養環境に左右されやすいMSCと違い、SHEDは安定した細胞集団であることを確認した。また、抑制性因子産生能も、SHEDにおいて有意な産生増強効果を認めた。更に、ヒトPBMC活性化と膵島への細胞傷害活性をSHEDが強力に抑制することが確認できた。この効果にPD1-PDL1経路が関与していることを確認し、MSC/SHEDの免疫抑制効果は液性因子だけでなく、細胞接触によるメカニズムが関与していることを確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
1型糖尿病に対する根治的治療法として死体ドナーからの同種膵島移植だけでなく、異種膵島やES/iPS細胞を用いた膵島移植にも期待がかかっている。しかしながら、移植医療普及のためには細胞移植治療効率を上げるための工夫が必要不可欠となる。免疫抑制効果を有するMSC/SHEDを用いることで膵島グラフト傷害が回避できる可能性について研究した。 本研究の結果、限られたグラフト提供を有効に活用するための治療戦略を開発することで、移植成績の向上、患者のQuality of life の改善、2型糖尿病への応用など臨床面だけでなく、医療費削減など経済面においても貢献ができると考える。
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