研究課題/領域番号 |
20K09008
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
鈴木 知志 神戸大学, 医学研究科, 医学研究員 (30457080)
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研究分担者 |
掛地 吉弘 神戸大学, 医学研究科, 教授 (80284488)
山下 公大 神戸大学, 医学部附属病院, 特命准教授 (80535427)
井上 茂亮 神戸大学, 医学研究科, 特命教授 (30582209)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 高齢者 / 胃癌・大腸癌 / IL-15 / サルコペニア / 免疫賦活 / T細胞 / インターロイキン15 / 抗腫瘍免疫応答 / 胃癌 / Il-15 / 大腸癌 / 免疫チェックポイント阻害剤 / インターロイキン15 |
研究開始時の研究の概要 |
加齢に伴う免疫機能の変化(免疫老化)は免疫細胞(特にTリンパ球)全般の機能劣化によるものと考えられているが、その病態は必ずしも明らかではない。Interleukin-15(IL-15)はT細胞、NK細胞などの免疫細胞に必須かつ共通の分化・増殖因子であり、感染や腫瘍に対する免疫応答に重要な機能を果している。本研究は、1)加齢に伴う免疫応答の低下に対するIL-15によるTリンパ球賦活作用の機序を明らかにする、2)高齢癌患者におけるIL-15による免疫能賦活を試みる、3)免疫細胞を賦活化した状態での免疫チェックポイント阻害剤の効果を明らかにすることを目的とする。
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研究成果の概要 |
T細胞の老化に関しては、マウス腹膜播種モデルに関して報告を行った。腹膜播種モデルにおいては、T細胞の老化に伴うPD-1やCTLA-4の上昇が確認された。老化自体は病態の進行に関与する可能性があり、播種病態に関与する骨髄由来免疫抑制性細胞(MDSC)が増加しており、炎症性の骨髄のシフトが増悪に関与している可能性が示唆された。 老齢マウスに関連する研究は、老齢マウスを獲得するに至り、IL-15投与による免疫の賦活化と腫瘍増殖の改善に関連するデータを獲得している。IL-15投与により、免疫賦活のメカニズムについて検討を行っている段階である。引き続き、研究を継続し、免疫老化のメカニズムを明らかにしたい。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高齢者の免疫機能に焦点をあてた解析研究は、近々遭遇する超高齢化社会における最重要課題である。担癌高齢者の免疫機能解析をもとに新たな治療法を模索した基礎研究は少なく、腫瘍研究の多くは腫瘍への直接的な抑制効果に重点を置くが、本研究では免疫老化に対する免疫賦活機序に焦点を当て、脆弱な高齢癌患者にも導入・継続が可能な治療法を探索することが大きな特徴であり、社会的意義が高いものである。
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