研究課題/領域番号 |
20K09012
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
金高 賢悟 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 教授 (10549570)
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研究分担者 |
江口 晋 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 教授 (80404218)
丸屋 安広 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 講師 (20817085)
堺 裕輔 九州大学, 工学研究院, 准教授 (10608904)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 再生医療 / 筋芽細胞 / 括約筋 / 細胞シート / 消化管再生 |
研究開始時の研究の概要 |
細胞シートのさらなる進化として生体材料である利点を生かした生理学的な機能の付加が期待される。加齢や疾病に伴う括約筋機能の低下は消化管においては逆流性食道炎、便失禁など、尿路においては排尿障害など種々の病態を引き起こし生命危機に直結しないものの生活の質QOLの著しい低下をきたす。これらの改善のため、括約筋の再生医療を目的として、薬剤に反応し収縮能を持つ細胞シートContractile cell sheetを作製し、次に細胞シートを輪状に立体配置して管状構造にすることで収縮能を持つ管状収縮帯neo-sphincterの作製を行う。
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研究実績の概要 |
現在医師主導治験を進めている細胞シートのさらなる進化として生体材料である利点を生かした生理学的な機能の付加が期待される。加齢や疾病に伴う括約筋機能の低下は消化管において逆流性食道炎、便失禁など、尿路系においては排尿障害など種々の病態を引き起こし生命危機には直結しないものの生活の質の著しい低下を来す。これらの改善のために括約筋の再生医療を目的として薬剤に反応して収縮を行う細胞シートcontractile cell sheetの作成に着眼した。また次のステップとして細胞シートを輪状に立体配置して環状構造を形成することで収縮能を持つ環状収縮帯の再生を計画している。今年度は以下の研究を予定していたが、コロナ禍のため、他施設による実験内容の相談などが十分に行えなかった。日本再生医療学会など関連学会などに可能な限り参加をし、情報収集を行うことが出来た。実験に用いる確立されたマウス筋芽細胞株C2C12を入手、管腔構造作成のscaffoldとして用いるための小腸脱細胞化骨格作成なおの準備を進めているものの、現時点において実施出来ていない状況である。 1.ラットの大腿筋組織もしくは確立された筋芽細胞を分離調整し、筋細胞への分化誘導を行う。筋細胞への分化はtotal RNAを抽出し逆転写酵素を用いたqRT-PCRを行うことで確認する。 2.収縮能の獲得に重要な筋繊維の走行をそろえるべく、コラゲン膜コーティング培地にてconfluentな状態にて伸展刺激を加え刑事的に細胞形質変化を観察する。形質変化に伴って筋芽細胞、筋管細胞、筋繊維のマーカーであるMyoD、Mogenin遺伝子の発現をRT-PCRにて確認する。 3.温度応答性培養皿上にて筋芽細胞を筋繊維の走行がそろった状況で培養し収縮能を有する筋細胞シートの作成を行う
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウィルス感染の影響により、他施設による実験内容の相談などが十分に行えなかった。その中で日本再生医療学会など関連学会などに可能な限り参加をし、情報収集を行い、実験に用いる確立されたマウス筋芽細胞株C2C12を入手し培養の準備を進めつつ、管腔構造作成のscaffoldとして用いるための小腸脱細胞化骨格作成なおの準備を進めているものの、現時点において実施出来ていない状況である。
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今後の研究の推進方策 |
コロナ禍が収束してきたため、他施設訪問による情報収集や、技術指導などを積極的に展開する。筋組織再生にて先進的施設であるラボなどに遠隔相談を行い、「収縮能を有する筋芽細胞シートcontractile cell sheetの作成」を進めていきたい。ラット大腿筋より採取するprimary cultureからの筋芽細胞分離は、頭数の確保などの点で困難であると判断し、確立された筋芽細胞株の使用も視野にいれたい。本年度は大学院生などの人材を確保可能であったことより、平行して動物実験も進めていく予定であるが、現時点にて大幅に進捗が遅れていることより、大動物実験が困難な場合はより頭数が確保しやすいrodentを用いた系に変更しつつin vivo実験に取り組む予定である。
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