研究課題/領域番号 |
20K09016
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
塩崎 敦 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (40568086)
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研究分担者 |
大辻 英吾 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20244600)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 胃癌 / 胃十二指腸外科学 / 癌幹細胞 / イオンチャネル |
研究開始時の研究の概要 |
近年、様々なイオン輸送体が癌細胞機能を制御することが知られている。本研究では、"癌幹細胞特異的に発現した電位依存性Ca2+チャネル(VGCC)の制御により、胃癌の進展が抑制できる" という実験仮説の検証を行う。その結果から、癌幹細胞内イオン濃度変化を介した新たな腫瘍形成メカニズムを解明し、VGCC阻害薬であるアムロジピンやベラパミルを応用した、胃癌に対する斬新な治療概念の構築を目指す。
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研究成果の概要 |
胃癌細胞株MKN74から癌幹細胞を抽出培養し、遺伝子発現をmicroarrayにより解析したところ、CACNA2D1の高発現と、阻害剤アムロジピンの癌幹細胞抑制効果を確認した。胃癌組織におけるCACNA2D1発現を解析すると、高発現群の予後が有意に不良であった。CACNA2D1高発現細胞株:MKN7、HGC27にCACNA2D1 siRNAを導入すると、細胞増殖抑制、アポトーシス増強、細胞遊走・浸潤能抑制効果が確認できた。CACNA2D1 siRNA導入細胞をmicroarrayにより解析したところ、p53、BAX、Bcl2、caspase 3等のアポトーシスシグナル経路に発現変化を認めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
CACNA2D1が胃癌幹細胞において高発現し、その阻害剤であるアムロジピンが癌幹細胞特異的に抑制効果を示すことを新たに見出した。アムロジピンは高血圧・狭心症治療薬として臨床で用いられている薬剤であり、その抗腫瘍効果を明らかにしたことの社会的意義は大きいと考えられる。また、CACNA2D1のアポトーシスシグナル伝達経路を介する新たな腫瘍進展制御機構や、予後因子としての意義を明らかにし、バイオマーカーや治療標的としての可能性を示した。
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