研究課題/領域番号 |
20K09018
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
斉藤 正昭 自治医科大学, 医学部, 講師 (00382911)
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研究分担者 |
鈴木 浩一 自治医科大学, 医学部, 教授 (70332369)
力山 敏樹 自治医科大学, 医学部, 教授 (80343060)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 食道胃接合部癌 / エピジェネティック異常 / H. Pylori陰性胃癌 |
研究開始時の研究の概要 |
我々はこれまで胃癌、大腸癌におけるメチル化の制御異常、特に脱メチル化異常(メチル化の低下)とゲノム不安定性の関係に着目し、セントロメア領域(染色体分裂の中心)の脱メチル化異常がセントロメア蛋白の過剰発現を誘導し、細胞分裂の際に数的異常を引き起こす事を見いだしました。本研究は、ヘリコバクター・ピロリ(HP)非感染胃癌の発癌メカニズムとして、胃酸や胆汁酸曝露に起因する炎症によって誘導される脱メチル化異常に注目しました。メチル化異常によりセントロメア領域のnon-cording RNAが担うsiRNA機構が破綻し、ゲノム不安定性が引き起こされる一連のプロセスを検証します。
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研究成果の概要 |
本研究では、Barrett食道腺癌の発癌過程で、胃酸・胆汁酸の曝露による慢性炎症がエピゲノム異常の一つである脱メチル化異常を引き起こし、染色体不安定性を誘導するという仮説を設定した。 Barrett食道癌の患者では腺癌部が背景粘膜よりも有意にSatellite α(SAT)の脱メチル化レベルが上昇していることが明らかとなった。また、酸および胆汁酸曝露による染色体不安定性の誘導について検討したところ、SATの発現亢進を認めたBarrett食道細胞株において染色体不安定性が認められた。以上から、酸および胆汁酸の曝露はBarrett食道腺癌の発癌過程に関与する可能性があることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、胃酸および胆汁酸への曝露が、Barrett上皮細胞株においてセントロメア領域での DNA脱メチル化を促進し、染色体不安定性を引き起こすことを初めて報告した。本研究は、バレット食道に由来する食道胃接合部癌の発生メカニズムに解明するうえで重要と考えられる。また、セントロメア領域での DNA脱メチル化とバレット食道との関連の検討は新たなバイオマーカーとしての活用やBarrett食道患者でのサーベイランス間隔の決定への一助となる可能性があり、今後の研究課題となりうる。
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