研究課題/領域番号 |
20K09020
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
太田 竜 日本医科大学, 医学部, 講師 (30839824)
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研究分担者 |
山田 岳史 日本医科大学, 医学部, 准教授 (50307948)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 尿循環腫瘍DNA / 大腸癌 / 尿中循環腫瘍DNA / KRAS遺伝子変異 / 尿中ctDNA / liquid biopsy / KRAS / 尿中循環腫瘍細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
根治切除後にctDNAが採取された症例では微小残存病変(MRD)の存在が疑われ、これらの症例では再発率が高い。当科で行った肝転移に対する肝切除例を対象にした研究では、術後にctDNAが採取された症例はすべて6か月以内に再発したのに対し、ctDNAが採取されなかった症例では早期再発例は1/16と少なかった。RAS変異症例において尿中cfDNAを用いて術後再発のモニタリングを行い、術直後の尿中cfDNAからRAS変異検出の有無により再発率や予後の検討を行いその有用性について検証する。
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研究成果の概要 |
大腸癌症例で血漿、尿ctDNAの濃度をStage別に検証した。またKRAS変異をdigital PCRで解析し、血漿、尿ctDNAの感度、Stage別の差異を検討した。結果は有意に尿でctDNAが低濃度であった。血漿ctDNA濃度はStage依存的に上昇したが、尿ctDNAでは一定の傾向は認められなかった。digital PCRでは血漿と尿でKRAS変異同定感度は同等だった。Stage I-IIIでは有意に尿ctDNA感度が良好だった。血漿と尿ctDNAの統合解析により同定感度は有意に上昇した。またKRAS変異が同定されない症例の10.3%で血漿または尿ctDNAでKRAS変異が同定された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、尿ctDNAは非侵襲的に血漿ctDNAと同等の解析が可能であり、血漿ctDNAとの統合解析にてより感度が上昇し、腫瘍組織では同定不能なheterogeneityを検出することが可能であることを証明した重要な研究であることが確認された。腫瘍組織の一部から検出した遺伝子変異の有無により分子標的治療薬導入の可否を決定する場合には正確な解析が行われていない可能性があるため、尿ctDNAを用いることにより効果が見込めない化学療法を回避することが可能となるためその学術的・社会的意義は大きいと考えられた。
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