研究課題/領域番号 |
20K09030
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
二宮 致 金沢大学, 医学系, 協力研究員 (60345618)
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研究分担者 |
宇都 義浩 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(生物資源産業学域), 教授 (20304553)
遠藤 良夫 金沢大学, がん進展制御研究所, 准教授 (30211783)
滝野 隆久 金沢大学, GS教育系, 教授 (40322119)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | Na+/H+交換輸送体5 / アミロライド / UTX-143 / 殺細胞活性 / 浸潤抑制効果 / 遊走抑制効果 |
研究開始時の研究の概要 |
消化器癌におけるNa+/H+交換輸送(NHE)5 発現の臨床的意義を詳細に検討する。さらにNHE5 発現の細胞機能に与える影響を確認する。さらに本研究では、NHE5 阻害剤の分子設計および合成を行い、全く新しい視点からの新規抗がん剤の開発を展開する。さらに、過剰発現系やKnockdown 細胞を用いたNHE5の機能解析により得られた知見を基に、抗がん活性発現に重要な作用点を標的にしたハイスループットなNHE5阻害剤のスクリーニングシステムの構築も試みる。
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研究成果の概要 |
本研究では消化器癌の標的候補分子であるNa+/H+交換輸送体5(NHE5)に対する選択的阻害剤の開発を目的とした。NHE非選択的阻害剤アミロライドをリード化合物としてアミロライド誘導体UTX-138のフェニル基に様々な官能基を導入した18種類の誘導体を設計・合成した。その中でUTX-143は最も強いNHE5阻害活性とNHE5選択性を示しヒト線維肉腫細胞HT-1080に対し殺細胞活性、細胞浸潤抑制効果、遊走抑制効果を示した。一方、ヒト皮膚繊維芽細胞に対す殺細胞効果は低かった。以上より腫瘍特異的な殺細胞活性、浸潤抑制効果、遊走抑制効果を有する新規NHE5選択的阻害剤UTX-143の創出に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果の学術的意義としては、Na+/H+交換輸送体5が消化器癌の標的分子であることを見出した事、NHE非選択的阻害剤アミロライドをリード化合物としてNHE5選択的阻害剤UTX-143を創出できた事が挙げられる。また、社会的意義としては、新しい抗がん剤候補物質の創出による消化器癌治療の奏効率向上の可能性が考えられる。
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