研究課題/領域番号 |
20K09037
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
能城 浩和 佐賀大学, 医学部, 教授 (90301340)
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研究分担者 |
田中 智和 佐賀大学, 医学部, 助教 (60781903)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 癌悪液質 / ファルネシル化 / ファルネシル転換酵素阻害薬 / 炎症性サイトカイン / 悪液質 / ファルネシル転換酵素 / 胃癌 |
研究開始時の研究の概要 |
癌悪液質は、癌の進行に伴って発症する進行性機能障害と筋組織の著しい減少であり、骨格筋量減少を中心とした代謝異常がその主体とされるが、その機序は未だ不明な点が多い。申請者は、癌悪液質の根底に全身炎症反応やエネルギー代謝変容が存在し、それらがインスリン抵抗性や骨格筋分解亢進などを惹起しているものと考える。本研究は、これまでまの我々の研究成果を胃癌悪液質の基礎的研究に応用し、その発症や進展におけるファルネシル化 (炎症反応やインスリン抵抗性などに関与) の意義、またファルネシル化阻害による胃癌悪液質の抑制、改善効果を検証し、さらにその機序解明に挑み、悪液質への新規治療戦略の確立を最終的な目標とする。
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研究成果の概要 |
研究成果の概要として、①高頻度腹膜播種形成胃癌細胞株を用いて腹膜播種および腹水貯留を伴う胃癌悪液質マウスモデルの作成に成功。②対照群に比して骨格筋重量や脂肪組織重量の低下、腫瘍を除く体重の減少を確認。③悪液質マウスモデルで血清中炎症性サイトカインが上昇する傾向を確認。④ファルネシル変換酵素阻害薬(FTI)によって②、③の変化を是正する傾向を確認。⑤in vitroでFTI添加によって胃癌細胞株培養上清中の炎症性サイトカインに変化はなかったものの、胃癌細胞株における炎症性サイトカインは低下した。⑥胃癌悪液質骨格筋in vitroモデルにおいて、癌培養上清の添加で筋管細胞が萎縮する傾向を確認。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現段階では、胃癌悪液質マウスモデルおよびin vitroモデルにおけるファルネシル変換酵素阻害薬(FTI)の効果は明確ではないが、悪液質特有の変化を是正する傾向はみられた。さらなる実験データの集積により、未だ有効な治療法や治療薬が存在しない悪液質に対する新規の治療戦略となることが期待される。また、癌悪液質とファルネシル化の関連性についての既報はなく、本研究の成果によって今後の癌悪液質の発症機序解明にも影響を及ぼすことが期待される。また、一部のFTIは既に臨床現場で治療薬として使用されており、その安全性が確認されていることから、本研究の成果によって早期に癌悪液質の診療に導入できる可能性がある。
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