研究課題/領域番号 |
20K09045
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
|
研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
金沢 義一 日本医科大学, 医学部, 准教授 (60307907)
|
研究分担者 |
山田 岳史 日本医科大学, 医学部, 准教授 (50307948)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 循環腫瘍DNA / LINE-1遺伝子 / 微小残存病変 / 循環DNA量 / 胃癌 / 予後 / メチル化定量 / リキッドバイオプシー |
研究開始時の研究の概要 |
胃がん治療において化学、免疫療法の発展は目覚ましいが、未だ手術のみが根治を得る治療法である。進行胃がんの場合、癌細胞が体内循環すると捉えられ再発の可能性がある。本研究では血液サンプルを用いた新たな概念を胃癌治療に応用する。分子生物学的腫瘍量が多い症例の予後は不良?、術後にも腫瘍由来循環DNA同定される分子生物学的非根治切除例は早期に再発する?、再発を画像診断されるより以前に腫瘍由来循環DNAが同定される分子生物学的再発を胃がん診断に新しい概念を研究し、予後を反映した病期分類を追求する。
|
研究実績の概要 |
臨床症例より約200例よりLiquid biosyとして末梢血を採取。胃癌におけるLiquid biopsyとしての意義を胃癌治療においてのTNMや腫瘍マーカ―の他、新たな再発予後因子確立を目指して末梢血cfDNA検出の意義を検討した。 2016年10月から2020年12月当科を対象。末梢血中cell-free DNA濃度(長/短鎖;integrity)を術前および術後1年後以上無再発あるいは再発確定後に測定。術後/術前として濃度差をintegrity比として算出し、臨床病理学的関連や腫瘍マーカー(CEAやCA19-9)を検討。 結果;症例は143例でStageI/II/III/IVは、各Stageの術後/術前として濃度差をintegrity比中央値(IQR)は、それぞれ進行とともに高値で、かつI・IIとIII・IV間に有意差を認めた(P<0.001)。StageII-IIIにおいて無再発/再発群におけるintegrity比(術後/術前)のcut offはROC;1.0(AUC;0.845)で、再発群中央値(IQR)は無再発群に対して有意に高値(P<0.001)。無再発/再発に対してsensitivity;87.0%、specificity;80.6%、accuracy;86.4%であった。 結語;以上よりLiquid biosyとしてのcfDNA integrityは術後の腫瘍進行を示唆する。末梢血中long-fragment cfDNA濃度は予後因子確立に有効である。 以上を2022年10月第60回日本癌治療学会、2023年第95回日本胃癌学会にて発表した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ渦で実験資材の納入遅延、実験助手人材保持困難にて当初実験計画が遅れた。
|
今後の研究の推進方策 |
現存の実験結果を詳細解析、必要あれば迅速に追加実験を実行する。 以上にて最終結果を入念に解析し、論文にて誌上発表をする。
|