研究課題/領域番号 |
20K09055
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
黒川 幸典 大阪大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (10470197)
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研究分担者 |
小林 登 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (60835239)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 胃癌 / 次世代シーケンサー / リキッドバイオプシー / 分子バーコード / 免疫療法 / 次世代シークエンサー |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、化学療法を施行中の胃癌患者に対して、分子バーコードを用いたNGSを利用して経時的にctDNAを測定し、通常の画像診断や血清腫瘍マーカーよりも鋭敏かつ正確に効果判定が可能かどうかを検討する。さらに、胃癌に対してNivolumab治療開始前の血液サンプルから分子バーコードを用いたNGSでctDNAを検出し、特定の遺伝子変異あるいは総変異量(tumor mutational burden: TMB)がNivolumab治療の効果を予測するバイオマーカーとなり得るかどうかを検討する。
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研究成果の概要 |
TP53遺伝子変異の確認されている食道癌患者の血漿を用いて、分子バーコードを用いたNGS解析によってctDNAを検出可能であることを確認後、胃癌患者15例のFFPEおよび血漿検体よりDNA抽出を行い、分子バーコードNGS解析を行ったところ、同一症例におけるFFPEと血漿由来のDNAの間に共通で認めた遺伝子変異は、ARID1AとTP53の変異をそれぞれ別の1例に認めたのみであった。代わりに、胃癌患者8例の患者の血漿検体からDNAを抽出して、癌関連63遺伝子のメチル化情報をNGSで解析したところ、CpG領域の多くの部位において非癌部に比べて癌部でメチル化が亢進していることを確認できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Circulating tumor DNA (ctDNA)は癌患者の血液中に微量に存在する腫瘍由来のDNAであり、体内腫瘍量のモニタリング法として臨床応用されつつあるが、検出感度が低いことが課題である。本研究では、分子バーコードを用いた次世代シーケンサー(NGS)を利用することでctDNAの検出感度を向上させ、臨床応用可能かどうかを検討することを目的としたが、胃癌患者における切除検体と血漿検体のDNAの間に共通で認めた遺伝子変異は想定より少なかった。今後は、epigeneticなDNAメチル化に着目することで高感度にctDNAを検出することが可能かどうかを検討予定である。
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