研究課題/領域番号 |
20K09061
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
早瀬 傑 福島県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (00583387)
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研究分担者 |
岡山 洋和 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (20583397)
坂本 渉 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (40622337)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 大腸癌 / 染色体不安定性 / CIN / MSS |
研究開始時の研究の概要 |
大腸癌の多段階発癌に伴い、染色体不安定性(chromosomal instability: CIN)は増強し、またCINは癌進展を促進する。本課題は、CINを示す約85%の大腸癌(MSS/CIN)を対象に、腺腫形成・癌化・進展・転移過程で生じる染色体の欠失に着目する。CINを制御する遺伝子の不活化がCINのdriverとなると考えており、その同定と機能的検証、臨床的意義の解明を目的とする。bioinformaticsを用いた網羅的な遺伝子変異/コピー数 (増幅/欠失) /発現など多層データの統合解析と機能的検証を軸としており、癌進展の中心機構であるCINの理解と応用に知見をもたらすと考える。
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研究成果の概要 |
大腸癌は、マイクロサテライト不安定性(MSI)、または染色体不安定性(CIN)を示し、後者は通常マイクロサテライト安定(MSS)である。本研究の目的は、CINにより発現異常を来す新規のがん関連遺伝子を同定しその臨床的意義や機能を解析することである。大腸腺腫、大腸癌、大腸癌細胞株に対して、網羅的遺伝子発現およびコピー数解析データを用いてスクリーニングを行い、候補遺伝子を抽出した。それら遺伝子は癌の進展に伴い、染色体レベルでの欠失に関連して発現低下し、それは予後不良に関連していた。一部の遺伝子について、大腸癌細胞株を用いてサイレンシングを行ったが、明らかな機能的意義を解明するには至らなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
多くの大腸癌は染色体不安定性を示し、染色体不安定性は発癌・進展の過程で増加していく。本研究では、染色体不安定性を示す大腸癌において、特定の染色体の欠失とそれに関連する遺伝子発現低下、さらにその臨床的意義を示すことができた。大腸癌の発癌・進展におけるそれら遺伝子の生物学的機構の解明や、大腸癌治療の個別化を目指す今後の癌研究の礎として寄与し得ると考える。
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