研究課題/領域番号 |
20K09078
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
浜井 洋一 広島大学, 病院(医), 講師 (90423384)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 食道癌 / Small RNA / Micro RNA / Transfer RNA / miRNA / 治療効果予測 / 化学療法 / 放射線治療 / 手術 / 核酸医薬 / エクソソーム / バイオマーカー / 分子標的 |
研究開始時の研究の概要 |
食道癌の治療成績向上には、癌の浸潤・転移と治療感受性機構のさらなる解明と新規治療開発が必須である。我々は食道癌患者の血清で small ribonucleic acid (RNA) 解析を行い、多くの transfer RNA 断片 (tRNA fragment:tRF) を確認した。本研究は低酸素環境で培養した食道癌細胞株と患者血清を用いて、エクソソーム内のsmall RNAを網羅的に解析し、食道癌の悪性度や治療効果、予後と相関するtRFを同定し機能解析を行う。癌の新たな分子機構を明らかにし、悪性度診断や治療効果予測によるオーダーメイド医療、tRFを標的とした新規治療開発に発展させる。
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研究成果の概要 |
本研究は低酸素環境で培養した食道癌細胞株と食道癌患者の血清を用いてエクソソーム内のsmall RNAを網羅的に解析し、癌患者で特異的に発現しているTransfer RNA fragments (tRF)を同定し、機能解析を行うことを目的としている。 食道癌細胞株の培養上清のエクソソームからRNAを抽出し、次世代シークエンサーを用いて網羅的small RNA発現解析を行った。低酸素環境下において有意に発現が変化するmicro RNAs (miRNA)およびtRFを抽出し、これらの発現上昇・抑制株を作製。これらを用いて細胞浸潤・遊走能および種々の抗がん剤感受性についての機能解析を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、tRFは多様な生物活性を有し、様々な細胞プロセスに関与することが報告されている。tRFは細胞の種類や疾患状態に高度に依存しているため優れたバイオマーカーになると考えられるが、その機能はいまだ不明な点が多い。本研究は実際に治療を行った癌患者の検体を用いtRFの選定を行う点、そこで同定された新規tRFの機能解析を行うことで新たな癌の分子機構を解明する点が、既存の報告にはない特徴である。本研究で得られた結果は臨床応用に直結し、多くの癌患者にとって有益になる。
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